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楓です。皆様、今までこの小説をご愛読…愛読してる人なんていないか。操作ミスでこの小説に来ちゃって、それでも寛大な心をもってこの小説を読んでいただいて、ありがとうございます。
私、赤羽楓。今日を持って、この世をおさらばしようと思います。
うっ・・・ぐすっ、み、皆さん泣かないでください!!こんな、こんな小生のためになく必要なんてありませぬ!!小生?拙者の方がよかったかな?
よし。もっかいいおう。
拙者の為に、泣く必要なんてありませ「うるさい。いつまでぶつぶつ言ってるだ」
遮るなよ〜〜
「お兄様、私死後の世界で死神になれるように今から霊力を蓄えないといけないんです。そうしないと、隊長になれないから」
「ん?お前死ぬのか?じゃあ、ソース・ソサエティの秘密がわかったら教えろ」
「いや、真顔でそんな殺生な。死にませんよ。ついでにソース・ソサエティてなんすか。死んだソースが集まるんですか?かなりシュールですよねそれ。はっきりいえばいいじゃん。ソール・ソサ…ソサリン?って」
「おい、台詞が長いぞ。もっと話をテンポよくすすめろ。そうじゃないと読者が飽きてしまう」
それにソサリンってなんだ。キャサリンの仲間か。とか真顔で言われちゃったからには答えるしかないよな。
「卍解!!!」
ゴン。
殴られた。痛い。ものすごく痛い。だってこの人あれだもの。デスクワークしてそうな顔してバリバリ戦闘系だもの。
「そのネタを引っ張りすぎだろう。知らない読者がいたらどうする」
「りゅう兄はちょくちょく読者を心配するよね。何?好きなの?」
「違う。出番が惜しいだけだ」
じ、自分の欲に忠実だな!!逆にすがすがしいぞ!!
「ところで楓」
ちょ、待って!来ないで!!妖しい薬片手に近づいてこないで!!
「ナンデショ」
「この薬を飲め。オレが開発したスグナオール≠セ。飲め」
うん、りゅう兄はいつまでたってもネーミングセンスがないね。小さいころ犬飼うって言った時に提案した名前が「真夜音餌豆」だったもんね。漢字書いてきたときには、え?なんて読むのお兄ちゃんって聞いて「まよねえず」って答えられた時の喪失感は半端なかったね。
「りゅう兄。俺様がその程度でくたばると思うなよ!!」
「そうか。じゃあ量を増やしておく」
「やめてぇええええええ!!」
「そうかそうか。そんなに飲みたいか。大丈夫だ。原液じゃちょっときついかもしれんがお前なら何とかなる」
「は?原液?薄めて飲むもんなのそれ?」
「あぁ、普通は水を入れて飲むんだが、お前さっきやめろと言ったろう」
「え、じゃあさっき量を増やしてやるっていうのは…」
「ん?万が一くたばられては困るからな水の量を増やしてやろうと思ったんだが」
お前の頼みなら仕方ない。心を鬼にしよう。
そういって、ほら、と差し出される薬。もとい。液体。
そう、この液体は何故かイチゴのようなにおいがして、そこがまた恐怖をあおる。
そして色もピンク色で何ともショッキングな…ピンクな…イチゴな……
「これあのアホレンが持ってたやつじゃん!!」
「何を言っている。あいつが持っていたのはオレンジ。オレのはイチゴだ」
「新薬はどこ行ったんだよ!」
「これは俺が発明した」
「嘘つけ!!!!」
「嘘だ。だがこれはオレが勝ってきて、その成分を大学の実験室で調合しなおしたものだ。よって俺が作ったのと相違ない」
「わざわざ、子どもの液体薬調合しなおす必要性が見つからねーよ!?」
「うるさいな早く飲め」
皆さん、眼鏡で黒髪っていうから、イケメンで頭もいいんだろうなぁ〜って思ってた皆さんゴメンナサイ。
顔はまぁまぁ良い方です。
でもゴメンナサイ。頭こんなんです。
いや、頭はいいんですよ!?でもアホなの!わかる!?そう、よかった。
「楓、そんなに薬が嫌いならさっき薬局でオブラートなるものを買ってきたからこれを使うといい」
「あぁああぁぁあああ!!液体薬の中にオブラート突っ込まないで!!それ粉薬に使うやつだから!!それくらいわかっとけやあほぉおおお!!」
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