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「ちょっと、何やってるの…?」


…先ほど、買い物に出て行ったはずの声。そして、今聞いたら殺されるランキング堂々一位の声。はたまた、逆らっちゃいけない母親ランキングもぶっちぎりで一位の声。…死亡フラグ?


あ、ちなみに私は楓です。怖い怖いMYママンの声を聞いて、少し正気に戻ったので委員長とナレーションバトンタッチです。


んで、その委員長はというと、私の隣で固まってらっしゃいます。



「私は、看病しててねって意味で貴方を家に上げたんだけど…ね?」



台詞だけ見れば、少し困った優しいお母さん。もう仕方ないわねぇ、って許してくれそうなお母さん。……後ろに般若がいなければ。



「ママン!私は大丈夫!ほら、この通り!!」



バッ!とベットから立ち上がって両手を広げる。すると私のおなかにママンの拳がクリティカルヒット!!

そしてそのままベットへダイブ…



「楓、寝てなさい」



ママン、このまま私は永眠してしまいそうだよ。もっと娘をいたわってよ。



「さてと…雲雀君?」


私を早々とKOしたママンは次の標的を見つける。そして、獲物を見つけた獣のごとき目で委員長を睨み付け…今!伝説の死闘が幕を開け…



「楓----------!!」





なかった。玄関のあたりから響いてきた馬鹿でかい声にMYママンは動きを止める。



ドタドタと階段を駆け上がってくる音。それは紛れもない。空気の読めない阿呆の子が立てている音。


バン!!盛大な音を響かせてドアが開け放たれる。そして、そこにいたのは……ゴキブリだった。



「楓!?違うだろ!!お兄ちゃんだろう!!そんな子に育てた覚えはありません!!」



お前に育てられた覚えもありません!

ズカズカと部屋に乱入してきたMY兄貴。まぁ、金髪・ピアス、目つき悪い。などなど…不良の条件?をしっかりとみたしてらっしゃる。



「君、誰?」


そこで口を開いたのは委員長。わぁお。なんか真っ黒い影が。


「ん?オレが誰かって?知りたい?そんなに知りたい?」


そう、これが私の兄の欠点です。「なんかどうしようもないくらいうざい。」あ、でも喧嘩は強いんだよ。

ほら、委員長もげんなりしてきた。何こいつって目で見てる。あいや、そんな目で私を見ないで。助けてって目で訴えられても困りまする。



「蓮斗、その辺にしておいてらどうだ」


「あ、りゅうちゃん」


「りゅーちゃん久しぶり〜〜」



「誰がりゅうちゃんだ」



あ、怒らないでおくれよ兄貴。ほら見てみて、さっきから委員長がちょっと置いてけぼりくらって徐々に眉間のしわが増えてってるよ?



「いんちょ〜こちらMY兄貴です〜〜」


「……あの元ヤンっていう?」


「え〜〜そんな褒められると照れるぅ〜〜」


「蓮斗、いい加減殴りたくなってきたんだが。それといまだに俺の本名が明かされていないのも気に食わん」


「「え、りゅうちゃんじゃないの」」


「殴るか?」


「「ごめんなさい」」



そこで、委員長の方に向き直るりゅうちゃん。




「馬鹿どもが騒いでいてすまないね」


「あれ?馬鹿どもって俺のことも入ってる感じ?馬鹿は楓だけでしょ?」


「すまないねって、りゅう兄さらに口調が爺くさくなってるよ」



「オレは、竜斗だ」


私たちの言葉を軽やかにスルーして自己紹介をする兄貴、もといりゅうちゃん。りゅうちゃんは、あれだよ。黒髪メガネの優等生が黒オーラ背負ってるとこ想像すればそれは大体りゅうちゃんだよ!!



「ふーん。君、強いの?」


「ん〜〜〜そんなに俺の強さが気になるか〜〜そっかそっか〜〜」


あ、れん兄が殴られた。ぷっ





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