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そして、次の日。早速執り行われることとなったハロウィンパーティー。もとい学園祭。

私は早速でっかいリュックに仮装道具とお菓子を詰め込み。学校へ向かう。

行く途中にも何人か並中生を見かけたけど、皆おっきい鞄を持っている。


…みんな、やる気満々だね!!



私も負けてられないぜ!グッと拳を握りしめて、小走りで学校に向かった。









「おっはよ――――!!」


「あ、楓おはよ」


「ツナおはよー」



教室に入ると、皆やっぱりそわそわしてる。ほら、修学旅行前みたいな。わかんない?さいですか。

それで、早く早くとハロウィンパーティー開始を待っていると、ナイスタイミングで放送が入る。もうこれは、放送委員の人を祝福してあげなきゃなくらいだね!



えーそれでは今から三十分後にハロウィ…学園祭を始めます。各自、準備をしてください



「キャッホーーーイ!!」


そう言って、叫びながら男子の方を向く。


「オイ、女子が着替えるから表出ろや」


「「「は、はいぃいい!!!」」」



まるで、鬼でも見つけたような叫び声をあげて男子が外に出ていく。獄寺がちょっとこっち見て「中々やるなお前」っていってたけど、意味が分からない。


「楓、癖でてるよ癖」


女子も、唖然としていたけど昔から仲がいい花ちゃんは私の癖も知ってるわけで。あ、京子ちゃんも知ってる。


「あ、やべ」


さらっと流して、そのまま着替えに取り掛かった。




















「楓ちゃん、可愛い!」




目をキラキラさせながら言う京子ちゃんにそう?と首をかしげるとぶんぶんと首を縦に振る。


花ちゃんも、いいんじゃない?と言ってくれた。



「ほんとに!?」


「でも、あんたそれでいいの?すぐばれちゃいそうだけど」



ちなみに、今の私の格好はこげ茶色のオオカミの耳に同じ色の猫の尻尾。
黒い魔女のような服に身を包み、首から大きな赤い玉の付いた鎖を下げている。
そして、左手にはかぼちゃのランタン(お菓子入れ)!!
あ、もちろん中身はこれから手に入れるよ!はなっから誰かにあげる気なんてないよ!!


それを花ちゃんに言うと、は?って顔されたからもうネタばらししちゃおうってことで、京子ちゃんと花ちゃんにこそこそと告げる。


えへへと言いながら調子のってはしゃいでたら机の角に足ぶつけた。痛い。めっさ痛い。


ぐぬぬぬぬと痛みに悶えていると、花ちゃんが「早く話しなさいよ」と冷たい視線を投げかけてきた。


分かりました。話します。



「えっと、オオカミと猫の末裔で魔女の弟子になって龍を倒した英雄!!」


ほら見て、竜の目玉〜〜!と首から下げた赤い玉を持ち上げる。


あれ〜二人の視線がちょっと冷たいぞ〜〜?



まぁいいや。ちょっと傷ついたから話を違う方向に持っていく。


「京子と花も可愛いよ!」


京子は、深い藍色の生地に薄水色の糸で裾と袖の部分に流れる水を思わせる刺繍の入ったワンピース。そして、手には青や水色の飴玉の入った透明な巾着の様なものを持っている。

可愛い!水の精だね!っていったら、ニッコリ笑顔で違うよ。水の精の女王だよって言われたのは忘れよう。うん。



花ちゃんの方は、真っ黒い下がスカートになっているタイプのスーツを着ている。
下に来たシャツは真っ赤で、そりゃもう血のよう。んでもってその上に黒の生地に金色の花の刺繍の入ったネクタイをしている。

それから、普段おろしている髪もアップにされてあちこちに赤い花の飾りがついてる。……花ちゃんめっちゃ気合入っとりますな。



そんなこんなで、服であれこれ話してたらピンポンパンポーンと放送が鳴る。


みなさん、間もなくパーティ―開始時刻となります。そこで改めて、ルールの確認をしたいとおもいます


そう、このルールこそが並中のハロウィンパーティーをおかしくさせている原因の一つだった。



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