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「……と、いうわけで緊急会議を開始いたします!」
「ふざけんじゃねぇ!テメェんなくだらねぇ理由で十代目をお引止めしたんじゃねぇだろうな!!」
「これから帰るところだったんだぞ!十代目はお疲れなんだ!」と叫ぶ獄寺。そして、横では山本が「相変わらず獄寺うるせーのなー」とニコニコ笑顔で言っている。うん。もう笑顔が爽やかだから言ってる黒いことは気にしない!
「何!?息を引き取る!?ツナ死んだの!?」
「いや俺死んでないし!」
殺さないで!と顔を青くして叫ぶツナを見て一安心。
「でも、ハロウィンパーティーはやりたいよね!」
楽しそうだし!と言って私に微笑みかけてくれるのは京子ちゃん。その隣で、「またこの子は…」って言ってる花ちゃん。貴方は京子ちゃんのお母さんですか。
「そうだよね!ハロウィンをやらなくして生きていられるかって感じだよね!」
「ケッ馬鹿なことばっかりしやがって…」
舌打ちしながら不満げに本をめくってる獄寺君。最初から私の話は聞く気ないってか!
何々?世界不思議大図鑑?へーこんなの読んでるのかーてか、UFOってその辺にいない?よく見るんだけど。
「んだと!?UFOみたことあんのかよ!」
ありゃ?今何気に心読みました?
「声に出てるよ楓ちゃん!」
あ、マジでか。教えてくれてありがと京子ちゃん。ちょ、花ちゃん。何そのかわいそうなものを見る目は。
「えーでも大したことないよーほんの230回くらい見ただけだってー」
「大したことだよそれ!!」
すかさずツッコミを入れて下さった綱吉君に感謝しつつも興奮してる獄寺君に若干引いた。目がめっちゃ光ってる。輝いてる。
そして、私はある作戦を思いついた。
「獄寺君知ってるかい?」
「何がだよ」
「ハロウィンはねUFOを呼び寄せる儀式なんだよ!」←嘘です。
「何!?」
「だから、ハロウィンやればUFOめっちゃ来るよ!50機くらい一気に来るよ!」←大嘘です。
「おいテメェら!もっとまじめに考えやがれ!あの雲雀を説得すんだぞ!!」
いやーやる気を出してくれたようで何より何より。
「さて、それではだいぶ前置きに時間がかかりましたgあ会議を始めます!発言をしたい人は挙手してくださいねー」
バンと黒板をたたきながら言う。黒板叩いたのにはそんなに意味はない。
「はい!」
「はい、山本司令官」
「お菓子は何円以内ですか!」
「うん、その前にハロウィンの存亡の危機だから後で考えようか」
「はい!」
「はい、京子総司令官」
「もう許可とかとらないで勝手にやっちゃえばいいと思うな!始まったらさすがの雲雀さんでも何も言えないと思うし!」
…皆の者ーこの子見た目と違っておなかん中にとんでもないもの飼ってるよー
その後も、何度も何度も手を上げるけどお決まりなのか大喜利みたいなことになっちゃって。
「応接室にお化けの格好して攻め込む!」
「応接室に赤い血のりをぶちまける!」
「屋上で寝てるところを不意打ちして殴る!」
と最終的にはどうやって委員長をやっつけるかって話になっちゃって。んでもって私も結構楽しかったりしたから悪乗りして。そしたら、花ちゃんがため息ついて黒板の前まで出てきた。
「はぁ…あんたたちもいい加減頭使いなさいよ」
ごめんね花ちゃん。
その前に使う頭がないんだ。
「いい、ようは雲雀恭弥を納得させればいいんでしょう?」
うぉ、花ちゃん委員長をフルネーム呼び捨てですか。度胸がありますな。
「とにかく、私に考えがあるから。任せて」
そう言って、ニッとわらう花ちゃん。
皆、その笑顔に気おされて、じゃあ任せた的なことを言って帰っていく。
「花、考えって?」
「ん?まぁ京子なら教えてもいっか」
そう言って、京子ちゃんの耳に口をよせごにょごにょと何かを伝える花ちゃん。
そして、京子ちゃんの顔は見る見る輝いて行って女子特有のあの顔に変わる。ほら、恋バナとかする時のあのキラッキラしたやつ。
「何々〜〜!私にも教えて〜〜!」
そう言って、花ちゃんに耳を向けると「あんたには教えない」と一刀両断。
え〜と口を尖らせても冷たい目で見られるだけ。でも、すぐ後に大丈夫って言って頭なでてくれた。
うん。花のこういうとこ好き。
「じゃあ楓、俺たちも帰るから」
そう言って、ツナ達が教室を出て行こうとする。
獄寺君は、カメラを用意するだのこれから買いに行くだのゴチャゴチャ言ってるのは気にしない方向で以降。
「じゃあな!」
爽やか笑顔を山本君。
「バイバァーイ!!!」
そう言って、手を振るとみんな笑顔で教室を出ていく。あれ?誰も振りかえしてくれないの!?
んじゃ、私も帰るかな〜と鞄を取って教室を出ると、花ちゃんと京子ちゃんが応接室の方に向かう廊下を歩いていた。でもまぁ、二人で応接室にのりこんだりしないだろってことで。
私はそのまま家に帰った。
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