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反省文をツナが書くというので、私は委員長の机をあさって原稿用紙?的なものを渡してあげる。

50枚。かなり厚みのあるそれを、受け取るツナの顔は若干ひきつっている。…若干じゃないか。



「おい、お前本当にこんな枚数書いたのかよ」



おやおや獄寺さん。私のこと疑ってらっしゃるの?

そんなわけないでしょー!ちゃんと書きましたよ!




「見る?」




って言ったら、見せてみろよって獄寺が行ってきた。

喧嘩売られた不良かよ。



ちょっと待ってね―と言いながら、またもや委員長の机をあさる。

いやー結構怒ってたからなー。

絶対取ってあると思うんだよ。根に持つ男だからねアイツは。




「あ!あった!」



自信満々に、取りだした原稿用紙。そして、でかでかと書かれた










の文字。


もしやと思って、原稿用紙を奪いパラパラとめくってみれば、それに続いて、め、ん、ね、(笑)とかでかでかと原稿用紙に一文字のペースで書かれている。




「エヘ」




ゴン。

ちょ、殴んじゃねぇよ獄寺。




「テメェはふざけてんのか」


「ふざけてないですー」



べ―と舌を出して獄寺の方を向く。その瞬間、タイミングの悪いことにガラガラと扉が開いて、いいんちょが入ってくる。



「…いい度胸だね。楓。そんなに咬み殺されたいの?」



「め、滅相もございません!!」



あぁ、グッバイ私の平穏





いや待てよ、


委員長からの理不尽な暴行。

委員長からの理不尽な命令。

委員長からの理不尽な暴行。…etc.




そんな数々の視線をくぐりぬけてきた私!

そろそろ、ラスボスに勝ててもいいころじゃないのか!!




「覚悟!!!」



高らかにそう宣言して、委員長の腹部めがけてストレートパンチを繰り出す。



「グフゥ!」


私の拳が奴の腹に届く前に奴の拳が私の顔面にHIT!

仮にも女の子だぞ!顔は狙うな!せめてお腹にしろ!

…やっぱやめろ!痛い!



「仮にもって自分で言ったら終わりだよな」



獄寺、あとで裏庭来いや。

後ツナくん。君はなにまじめに反省文書いてるのかな?大事な友達を助けるよりも自分のゲームが大事か!!



「大丈夫。楓は殺しても死ななそうだから」



そんな笑顔でそんな言葉を言うな!

ヤバいぞ…ツナは腹黒候補だったか…



「楓。次はないとおもいなよ?」



「委員長、鼻が痛い。骨折れたかもしれない」



「分かった。草壁に脳外科医連れて来させるよ」



え?人の話聞いてた?

鼻が痛いって言ったのになんで脳みそ見てもらわにゃならんのだよ。



「「馬鹿だから」」



あ、あれぇ〜〜?一人で応接室のお菓子をあさって食べてらっしゃる山本さんとせっせと反省文書いてらっしゃる沢田さん以外の声がハモってきこえてきましたよ〜?

まぁ、実質二人なんだけどさ。



「り、理不尽だ…」


「あ!書けたよ!!」


…なんだかんだでこの子が一番怖いと思いました。







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