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「はなっ!離してくださ・・痛い痛い!」
抵抗しろよって?
できないんだよ!恐ろしいほどの力で締め上げられているんだよ!!
「遅刻したら殺すって言ったよね?」
「だから、ちゃんと来たじゃないですか!!」
恐ろしいほどの殺気を放ちながら言う委員長に必死に言い返す。
でもまぁ、口でも腕力でもかなうはずはなく・・・
「なに言ってるの?違反者を取り締まるんだから、他の生徒と同じ時間に登校しても意味無いでしょ?」
ご、ごもっともでございます。
しかも、とさらに殺気を強くする。
「仕事を放って行こうとするし?どういうつもり?」
「い、いや、だってほら!ちょっと・・・ねぇ?」
「説明になってない」
曖昧に誤魔化そうとしても、バッサリ切り捨てられる。
うぅ・・・どうしろっていうんだよぅ・・・
あ、そうだ!ツナ達に助けを求めればいいじゃないか!
ツナは何処かなーとキョロキョロ辺りを見回すと、すでに風紀委員からのチェックを終えて、すごすごと玄関に向かっている。
「ちょ、ツナーーーー!!助けてーーーー!!」
慌てて、助けを求めたら、ツナ達はこっちを向く。
ツナは、額に冷や汗を浮かべながら、両手を顔の前で合わせた。あぁ、いわゆるゴメンなさいポーズ。見捨てられた・・・
山本にいたっては、笑顔で手を振ってる。ゴメン、山本。君に初めて殺意を覚えたよ。
獄寺にいたっては、こっち睨みつけてそうだな。あ、違う。でも、その同情するような目はムカつくぞ!?
「諦めな」
委員長の言葉に止めをさされ、楓無念のリタイア!!あ、何からとか気にしないで下さい。特に考えてません。
「ほら、一人でブツブツ行ってないで仕事して」
あそこに立っててよ。と指差されたのは校門のど真ん中。
あ、あれぇ?私なんかがこんな重要そうなポジション受け持っちゃっていいの?
「いいんちょー・・・ここは他のところよりも人通りが多いような・・・」
「だから?」
はい、すいませんでした。
口答えとか無理です。ごめんなさい。
あーめんどくせぇよぉーー!!
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