ordinarily
悠太side




あと、2分くらい。


それは、清水さんが学校に来るまでの残り時間。


大抵、この時間帯に来る。


どんな顔をして会おう。


それが、今の俺の最大の試練だったりして。



彼女を意識しだした途端、どんな顔をして会えばいいか
分からなくなってきた。


……まぁもうどうにでもなればいい。






ガラッ





清水さんが、教室に入ってきた。
一瞬、ほんの一瞬静かになる教室。


俺の時と同じだ。


まぁ、同じ時間帯に2時間も許可も知らせもなく
保健室にいったら噂にはなる。


それと同時に、あの先輩達の件も噂できっと流れているから
冷やかしてくる人はいなかったけど。


彼女は、まだ気分が優れないのか少し顔を赤くして
こちらにやって来る。



そして、椅子に座り



『お、おはよう』


と、少しぎこちない笑顔で挨拶を普段通りしてくれた。


「おはよ」


意外にも、普通に返せた。

そういえは、彼女に要件を伝えなければいけない。


「東先生が、後で二人で職員室来てだって。昨日の無断一時欠席のことで」

『そうなんだ。分かった。次の休み時間に行こ』

「うん」



本当に、いつも通りのテンポ。


いつも通りの、日常。



それが、一番心地いいことに、今あらためて気づいた。

19/29
<< bkm >>

             ◆comment
         
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -