完パニ! | ナノ



とある日の2人

■ ■ ■


「あらまー」
「……!」
「ここで会ったが百年目、ってやつですかー?って言っても私、今闘う気ゼロなんで見逃してもらえますかね?」
「……奇遇だな。俺もそう言うつもりだった」
「ここで会ったが百年目?」
「違う、そっちじゃない。……こんな綺麗な夜に、こんな場所で闘う気には、ならない」
「ですねえ」

 2人は、同じ方向へ目を向ける。
 足元、そして目の前に広がる、夜空を映す澄んだ湖。

「……兄さんのこと、ぶっちゃけどう思ってるんですー?」
「……ゼノウのことか」
「そですー、私の馬鹿兄」
「……面倒で」
「ああー」
「厄介で」
「ふむー」
「うっとうしい、」
「はいはい」
「……どんなに時が経っても忘れさせてくれなかった、」
「ははあ、……はあ?」
「……そんな、奴だ」
「……ほ、う?」






(「……余計なことを言い過ぎた」
「きっと空と湖が綺麗すぎるせいですねー」
「にやにやするな」)





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