6thバトルver.兄
■ ■ ■
「……殺しはしない。貴様にはその価値もない」
「ぐぎゃああああ!!」
壮絶な悲鳴が響く中、アルヴィスのア・バオア・クーに制されコウガが敗北する。
ふう、と目を閉じアルヴィスは息を吐く。そのまま、くるり、踵を回し戻ろうとした、
「マジでかっこいい俺のアルヴィス!!さいっこーに良かった今日の試合もー!!」
ところで、思いっきりつまずいた。
「……ゼノウ、なぜお前がここに……!」
「いやーアルヴィス出るってわかった瞬間、思わずアンダータでこのフィールドへ(ウインク)」
「死んでくれ」
巨大なキノコの下、隠れるように身を潜めていたにも関わらず、身軽に地を蹴り上げ、ふわりとアルヴィスの前を塞ぐゼノウ。
その無駄なキメ顔を見て、アルヴィスは心底嫌そうな顔をした。
「いやホント心の底から愛してる!なにあのガーディアンアーム!!超いかす!!」
「この世界観を壊す適当な発言は慎んでもらえないか」
「いやカンケーないね!!コウガざまーみろ!でもちょっとうらやま!」
「……はあ」
最早どこからツッコむべきなのか。
「……そもそも、お前はさっきの妹を心配しなくていいのか」
「いや大丈夫!むしろ今行ったら俺お邪魔虫すぎて殺される。……ってワケでアルヴィス!!」
「はぁ……なんだ」
「この後俺とちょっとデート、うわぁお?!」
「……ア・バオア・クー。"バーストアップ"!!」
「えっちょっストップ愛情が過激すぎるぜアルヴィスいてぇええ"え"」
(「いってぇ……でもこれもアルヴィスからの痛みだと思うとかいかn(自主規制)」
「……なぜア・バオア・クーを受けといて平気なんだ、こいつは……」)