5thバトルver.兄
■ ■ ■
「やっほーアルヴィス!!やっと正々堂々戦えるな!!」
「……お前、は」
「ゼノウ!!いい加減覚えただろ?!」
「……嫌でも覚える」
「やっぱな!アルヴィスも俺の事大好きだもんな!!」
「欠片もそんなことは言っていないが?」
げんなり顔をするアルヴィス。目をきらきら輝かせるゼノウ。
舞台となった砂漠フィールドで、しかし戦闘が始まる様子は僅かもない。
「6年前に会った時から、ずっと好きでしたアルヴィス!俺と結婚してくれない?!」
「死んでくれないか。俺にそういう趣味は無い」
イラッとした顔でアルヴィスがロッドを振るう。だが対する少年はナイトクラスのピアスを揺らし、楽しそうにはしゃぐのみ。
「もうサイコー!!この日のために生きてきたといっても過言じゃないね!!ってわけでこんな無益なバトルは俺の負けでとっとと終わらせて、このあと俺とデートでもしないアルヴィス?!」
「?!」
(「……あの、バカ兄」
「さすがゼノウ君、ブレないなあ。だから憎めないんだけど」)