思うに終わりというものは、/死ネタ
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思うに終わりというものは、
「ほら、ツナ達と応接室乗り込んじゃってさ…あれが出会いとか、ねぇよなあ」
たいてい誰もが気づかずに、
「夏祭りとかさあ、助けてくれっかと思えばお前、売り上げ金ぶんどろうとするし…」
ひっそり静かにはじまって、
「黒曜行った時は本当焦ったんだからな、ボロボロになって帰ってきて」
揺らぎながらもゆっくりと、
「あ、ほらヴァリアー来た時も無茶して…そんなんだから目離せないんだよ」
はかなくもろく迫り来て、
「10年後…せっかく未来、変えたのになあ」
けれど誰も逃さず捕らえては、
「炎真達とも…もっと仲良くなりたかったのに」
確実に全てを消し去っていく。
「……やだな、雲雀」
ふ、と伊織が笑う。
「そんな顔、しないでよ」
きっと、そういうものなんだろう。
「……伊織…」
もう動かない、彼の手を握る。
きっと、
そういうものなんだろう。