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はじまりおわり

■ ■ ■


「さよならだ」

 そう告げられたのは、月の光も無い真っ暗な夜だった。
 何を言われたのかわからない、そんな思いで相手を見返せば、色の違う左右の瞳でまっすぐこちらを見据えながら、相手はただ口端を吊ってみせた。


「終わりにしよう、って言ったんだ」


 どこか遠くで、鳥が鳴いていた。





 それが、全ての始まりだった。






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