夢の世界に溺れる | ナノ
着々と進む3rdバトル
「すげーぞおっさん! 魔人を一発で倒した!」
「あんな魔力もろくに通ってねえモン、風船と一緒だからな」
「お前、今日から一睡もするな。役に立つ」
「できるかヒゲ丸!!」
「あっははあ、そりゃあ無理な話だよバッボ。アラン寝るのが生きがいみたいなもんだしい」
「んだとシー!」
「いやホントのコトじゃん」

 いきがってたルーク相手に当然圧勝したアランと俺は睨み合う。ちなみに両者とも相変わらず顔は笑ってるからタチが悪い。あ、おっさんは笑ってないか。葉巻咥えてるしな。
 不穏な空気バリバリな俺らの間に「ちょっと2人ともやめなよ!」と可愛らしくスノウ姫が割り込んできた。ナイスだ姫様、アランも君の言う事なら多少は聞くからね。

「次は私が出まっす」

 早くも仲間割れしかけている(俺とアランだけだけど)メルを無視して、一歩進み出るウブそうな女のコ。
 ……あの子、前にジャックに勝ったって子じゃなかったっけ?

「オイラが出るっす」

 スコップ片手に前へ出るジャック。ああ、やっぱりね。
 目に宿るリベンジの炎、うん、悪くないよ。そういうの俺嫌いじゃない。
 ガイラのおかげで魔力もかなり上がってるしね。

 相手の女の子は小馬鹿にした声を上げたが、ギンタの一声もあって真顔になる。けっこうけっこう、匙は投げられたってワケだ。
 火山フィールドの真ん中へ歩みだし、同時に留まる2人。

「第2戦、ジャックvsパノ!始め!!」


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