第八話


翌朝。

「ここは屋敷から走り出した姉ちゃんが

突然おかしくなった場所なんだ」

「私達が後を追いかけていたら

いきなり…ね」

イツキと未来の提案で

タマモを探し始める場所は

商店街にした。

「あら、可愛い猫ちゃん」

「くださいニャン!」

においでタマモを探すのをあきらめた猫又は

大判焼きを買おうとしていた。

未来やタエは猫又に苦笑したが

「ん?まさか!」

イツキは何かに気がついたように

大判焼きの女性に駆け寄った。

「あんた、この猫妖怪が見えるのか?」

「え?じゃあこの人が…?」

未来も駆け寄りながら驚いた。

「人間の分際で

私の正体をよく見破ったね」

本当に女性はタマモに姿を変えた。

「てめえだけは絶対に許さねえ!」

イツキの体は震えた。

しかし人の沢山いる場所では戦えず

広い場所までおびき出すことになった。

「広い所ならこれも使えるね」

未来は昨夜手入れした弓を持っている。

「ついてこい!間抜け妖怪!」

イツキを先頭に四人は走り出した。

タマモは巨大化して追ってくる。

「更に巨大化しやがった!」

「アホとか間抜けとか言うから〜!」

「アホとは言ってねえ!」

タエは走りながらイツキに言うが

イツキはする。

「間抜けでも十分怒ると思うよ!」

未来も走りながら言った。

そして一度イツキは離れたが

河原で合流することができた。

しかし召喚した河童は

あっけなく負けてしまった。

「こうなったら!」

未来は弓矢を放った。

しかし

「なんだい、これは?」

これもあっけなく

振り下ろされてしまった。

「俺に考えがある!走れ!」

イツキは一人走り出した。

「また〜?」

「イツキを信じよう」

弱音を吐くタエだったが

未来が励まし

もう一度走るのだった。


to be continued







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