第七話


未来達は高城邸で

玉藻前…通称タマモの映像を見た。

(本当に勝てるのかな?)

おどろおどろしい妖怪の姿に

未来はそう思ったが

ぽん!と肩を叩かれた。

「イツキ?」

「大丈夫だ。

最後まで投げんな」

いつもの調子のイツキに

未来は安心した。

そしてまずは妖怪ウォッチを

試すことになった。

しかし使い方が分からない。

「これ、フタみたいなのがついてるけど

どうやって開くのかな?」

シンがつけている妖怪ウォッチを

未来がのぞきこんだ。

「私知っております」

しかし臼田が意外なことを言った。

「なんでー?!」

シンが思わず叫んだ。

そして

「俺の友達!出てこい猫又!」

臼田に言われた通りにシンが召喚すると

黒い猫の妖怪が現れた。

「猫又!

またまた、またまた登場ニャン!」

「またまたって初対面だよね?」

「かわいい!」

猫又にタエはつっこみ

猫が好きな未来は喜んだ。

臼田の指示で河童と座敷童子も召喚し

面接をすることになった。

(なんで臼田さんが質問するんだろ?)

嫌ではなかったが

未来がそんなことを思っていると

「相手が女性なら3秒間

時間を止めることができるよ。

作法三秒殺し!ウフッ」

そう座敷童子が言ったと思ったら

未来の隣に座っていたタエが

あくびをしている途中で

止まってしまった。

「タエ?!」

「あっ!本当に止まった」

未来は驚き、シンは面白がる。

「ヤダ!もう!

なんで私だけで

未来は止まらないの?」

タエは恥ずかしくて仕方がなかった。


その日の夜。

もう遅いからタマモと戦うのは

明日にしようということになり

未来は自分の部屋で

弓の手入れをしていた。

すると玄関のチャイムが鳴った。

「イツキ?」

「ちょっと落ち着かなくて…な」

そこにいたのはイツキだった。

一人で未来の家に来るのは

初めてで未来は驚いたけれど

嬉しかった。

「上がったら?」

「いや、ここでいい。

お前は何をしていたんだ?」

二人の会話は立ったまま続く

「弓の手入れだよ」

「弓?!」

意外な答えに今度はイツキが驚いた。

「うん。

私は妖怪ウォッチがないし

妖術もどう使うかわからないし

弓道部だから弓しかないかな?

って思って…」

「いい考えだが部活で使うやつだろ?

貫いたりはできないんじゃないか?」

「それでも

敵を怯ませることは出来るよ」

未来は自信満々だった。

「そうか。

…とにかく明日だな」

「うん。待っててね、サチ」

二人はタマモに魂を奪われた

高城サチを想った。


to be continued







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