第八話「決戦」


森の入り口には

ぬらりひょんが待っていた。

「ぬらり!」

「ご無事でしたか、大王様。

未来様も…」

「うん。なんとかね」

未来はあいまいに答え

(エンマが死にかけたのは

黙っておこう)

と思った。

「こちらも情報を集めておきました。

船を襲った犯人は空亡でした」

「あの全世界を何度も滅ぼそうとした?」

空亡は有名で未来も勉強の時に

何度もその名を教わった。

「こりないやつだな。

ま、行くか!」

エンマ大王は歩き始めた。


一番丈夫な船で

空亡が目撃された海上に出た。

「出てこい!空亡!」

まるでエンマ大王の声に反応するかのように

何もなかった海から

不気味な空亡が現れた。

「ほう、エンマか。

宝珠もあるとはな」

「これ以上

貴様の好きにはさせぬ」

ぬらりひょんがにらみつけたが

「一度は私の力に乗っ取られたお前に

言われたくないな」

空亡は笑った。

「未来…」

エンマ大王は急に宝珠を未来に渡した。

「え?」

「俺とぬらりで空亡を弱らせる。

お前は何かあったら宝珠を使え」

「何かって…」

未来は森でエンマ大王が倒れたのを

思い出してしまう。

「大丈夫だ。

夫が信じられないのか?」

だがエンマ大王は笑った。

「大王様!来ますよ!」

ぬらりひょんの注意を聞き

エンマ大王はエンマ棍を出した。

「くらえ!」

しかし炎の攻撃は空亡には届かず

「死ね!」

かわりに空亡の雷のような一撃が

エンマ大王を襲う。

「ぐ!」

耐えられずにエンマ大王は

海に叩きつけられてしまった。


to be continued







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