第十四話「日没」


「エンマ大王

あなたはこの女性

ヴァネッサを妻とし

生涯をかけて愛することを

誓いますか?」

「はい、誓います」

牧師に告げたエンマ大王の目は

焦点があっていない。

ぬらりひょんの魔法で

操られているのだ。

ヴァネッサと名乗り

未来の声でしゃべり

女性の姿をしたぬらりひょんは

ニヤリと笑った。

しかし

「ストップニャーン!」

ジバニャンが式に乱入するように

エンマ大王とぬらりひょんの間を

すり抜けた。

それが合図のように

魚がヒトデが船に現れた。

みんなジバニャンや未来の仲間で

ジバニャンが集めたのだ。

「離して!」

ジバニャンが足で

ぬらりひょんの首にあるペンダントを

掴み取ろうとした。

「この中に未来の声が入ってるニャンね!」

ジバニャンは遂にペンダントを奪い

船にたどり着いた未来に投げつけた。

「あああ〜!」

ペンダントは未来の足元で砕け

未来は歌った。

「未来?!」

「エンマ!」

正気に戻ったエンマ大王と

未来は駆け寄った。

「未来!

やっぱりお前だったんだな」

「話せなくて辛かったの」

二人はキスをしようとした。

「未来!もう遅い!」

しかしぬらりひょんの言った通り

夕日は地平線に消えてしまった。


to be continued







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