第三話「出会い」


未来、コマさん、ウイスパーは

巨大な影を不審に思い

海上に顔を出した。

ウイスパーは止めようとしたが

聞く未来ではなかった。

「わあ!」

初めて見る大きな船に

未来は目を輝かせる。

「未来!待つでういす!」

ウイスパーの声もむなしく

未来はこっそり

船の中をのぞいてしまった。

「未来!なにしてるニャン?」

「しー!」

飛んできた友達の鳥・ジバニャンを

未来が黙らせると

「ハッピーバースデーずら〜」

どうやら誕生日パーティーをしているようだ。

「おいおい。

大きすぎやしないか?」

銅像をプレゼントされて苦笑したのは

金髪の若い男だった。

「っ!」

その美しさに未来は

見惚れることしかできない。

「そんなことないずら〜!

本当はエンマ大王の結婚祝いに

したかったずらが…」

「ははっ!悪い悪い。

あの姫を気に入らなかったのは謝るぜ。

けどよ…」

エンマ大王と呼ばれた男は

未来の隠れているすぐ近くまで来た。

「どこかにいるはずなんだ。

運命の女ってやつか?

今はそいつを…

見つけていないだけだ」

未来はうっとりと

エンマ大王の声を聞いた。

しかし海は荒れ始めた。


to be continued







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