第二話「あなたの世界」


コンサートを忘れていた未来は

大ガマ王に怒られていた。

「ごめんなさい、パパ。つい…」

「つい…ではない」

「うぃすうぃす!」

怒る大ガマ王の横でウイスパーがうなずいた。

「もうよい。

さがれ、未来」

「…はい」

「ずら〜」

落ち込んだ様子の未来とコマさんは

王の間を出て行った。

「ウイスパー…

未来を監視してくれないか?」

「…は?」

大ガマ王の命令に

ウイスパーは目をぱちくりさせた。


「全くなんでわたくしが…」

言われた通りにウイスパーは

未来を探した。

すると未来は岩をどけて

洞窟に入っていった。

「ここは…

人間の物がたくさんありますが…」

そうつぶやいたウイスパーに気づかず

未来は歌い始めた。

「なりたいな、あなたの世界に…」

綺麗な歌声は洞窟に響いた。


その頃、未来の頭上のでは…

「エンマ大王!

もうすぐお城ずらが

嵐が来るかもしれないずら〜」

「落ち着けよ、コマ次郎」

エンマ大王と呼ばれた男は

腕を組んで笑った。

「嵐なんか俺が跳ね返してやる!

それにしても…」

エンマ大王はあたりを見まわした。

「しかしどこにいるんだろうな?

俺の未来の妃は…」


to be continued







素材はデコヤ様のものを加工しております。