第一話A


「やあ!未来じゃないか」

「未来も異変に気が付いたか?」

商店街でまず会ったのは

キュウビとオロチだった。

「二人共!

この現象がなんなのか、分かる?」

「いや…」

オロチは首を横に振った。

「私達にも分からない。

気がついたらこうなっていたのだ」

キュウビは自分の体をよく見た。

「そっか…」

「キュウビさんとオロチさんでも

分からないとなると

オラ、お手上げずら〜」

「兄ちゃん、あきらめるのは早いずら」

未来達がシュンとしていると

「そうですよ、みなさん」

「ん?」

新たな声がして

未来がそっちを振り向くと

そこにいたのは人面犬だった。

「人間も妖怪も

粘り強くないといけませんよ」

人面犬は「チクショー」と言って

去って行った。

「い、今のは…」

コマさんが俄然とした。

「人面犬…

気持ち悪さがアップしてる」

「ハハ、未来も言うじゃないか」

正直な感想を言った未来に

キュウビが笑った。

「でも、これからどうしたら…」

「ケータに聞いてみてはどうだ?」

未来にオロチが提案した。

「それはいいアイディアずら〜」

コマさんは何度もうなずいた。

「じゃあ、ケータ君の家へ行こう!」

未来達は歩き始めた。

しかしアンドロイド山田が

こっちに挨拶していたのは

三人共気がつかなかった。


第二話へ続く







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