14.別れる(NARUTO)後編





人は自分と違うものを恐れ、嫌悪し、忌み嫌う

それは子供でも例外では無い


それを俺は知っている



「授業始めるってばよ!」


ほら席につけってば!と叫ぶナルトに従う何だかんだ言いながら席につく


これでもう学校の教師をするのは最後だ

シカマルが気付かないように裏で動き守ってはいたが…この頃シカマルは違和感に気が付いたらしい


「シカマル、どうしたってば?」

「……いや、何でもねぇ」


空が好きなシカマルが空を見上げるのはいつものこと

だが…

見ているものが違う気がした


「何か困った事があるならちゃんと言わないとダメだってばよ?」

「っ!」


なっ?とシカマルの頭に手を乗せるとビクッと体が強ばるのが分かった

俺はそれに気が付かなかった様にがしがしとシカマルの髪を乱した


「な、なにすんだよっ…」

「子供は甘えるのが仕事だってばよ」


こいつには親がいる心配する奴もいる

だから

心を閉ざすのはして欲しくなかった


「っ…お前になにがっ!」

「分からないってば。だから言ってんだよ…シカマルが孤独を望まないように」


荒れに荒れたシカマルの頭から手を離せばシカマルはゆっくりと顔を上げた


「……お前は孤独なのか?」


シカマルのその言葉に俺は貼り付けた笑顔を向けた

それは否定ではなく肯定の笑顔


「じゃあ、これで先生から言える事はないってば」

「…なに…言って…んだよ」

「シカマル。お前に置き土産だ。お前のその余りすぎる力を封じてやる」


印を組めばあとはシカマルに触れるだけ

それで俺の記憶を消せばあとは綱手姫に任せて里を離れる

そして俺はまた孤独な旅を始める


「ただ…それだけだ」


シカマルに触れた瞬間にシカマルが倒れて来るのを危なげなく支えた


「……悪いなシカマル」


腹に刻まれた印

それは封じられている証


「俺の任務はこれで終わりだ」


次の里に向かう時が来た

楽しかったこの里での生活ももう終わり

俺は立ち止まることはできないのだから


「さようなら」

そう別れを告げてまた旅立つ

ナルトの意思とは関係なく


孤独な旅を…




      -END-

やっぱり別れはシリアスでなければ!
九尾との契約により永遠に生きる事になったナルトの旅はやっぱりシカマルによって締めくくられるんだろうなぁ〜♪



2012.2.1 完成

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