13.慰める(NARUTO)前編
※ナルトはどこの里にも属していません。
仕事は護衛を主にやっています。
シカマルが子供、ナルトが大人です。
イルカ先生が暗部総隊長だったりします。そんなんでいい方は下にGO-!!
木の葉の仕事を終えたナルトは綱手姫、五代目火影の元に顔を出していた
「依頼ですか?」
「あぁ、奈良家に長男がいる事は知っているかい?」
「奈良シカマルと言う名だけですが」
そうかと言う綱手の瞳は少し寂しそうな顔をしていたが直ぐに表情を変えた
「その奈良シカマルの護衛をしてくれないかい?」
「どこかにお出かけにでも?」
護衛と言う事はどこかの里に出かける時に雇い、雇い主を守るために雇われ側は貰ったお金に応じて良い働きをする
まぁ、やり方は雇われ側によって違うが、ナルトはお金は後に貰う派で、気に入らない依頼は偉い者であろうと断る変わり者で有名だ
「いや、シカマルは子とは思えない程頭が周りから気味悪がれているんだよ。」
「家族は?」
「守ろうとしているけどねアカデミーに通い始めて怪我が一段と増えていてね…ナルト、受けてくれないかい?」
「そうですね、3週間だけならこの里にいてやれるからその期間だけなら良いですが」
ナルトの力は強いので颯火(そうか)が1ヶ月以上その里にいたとなれば確実に面倒な事になる
「受けてくれるのかい!?」
「木の葉は金払いがいいですからね。受けますよ」
それに何処まで頭が回るのかも知っておきたい
そんな気持ちがあったのも事実だが
異様なのは俺一人で十分だと言う気持ちがあったから引き受けたとも言えた
それに一度会った事があったからそう思えたのだろう
そうあれは前に木の葉に寄った時に血まみれでぐったりとしている少年を見つけた事の話だ
「おい、生きてるか?」
「……うっ」
息はあるみたいだが意識は無く辛そうに息を繰り返す痛々しい姿が昔の自分と重なり傷の程度を見ると手にチャクラを纏わせ酷い傷だけを治していく
「ふぅ…こんなものか」
傷を一通り治したものの出血は酷かったため増血丸を飲ませようとしたが口に入らず、仕方なく増血丸を口の中に入れ、水を口に含むとその少年に口付けた
「飲んだみたいだな。こいつが何処の者か分かれば良いんだが…」
「シカマル!」
息を荒くして走って来る女性を見るとどっかで見たようなと頭の中の記憶を探る
「あ…クシナさん」
「!…ナルトくん?」
クシナさんは子供を身ごもっていた時に護衛に付いた事があった為に覚えている
「この子はクシナさんの子供でしたか、ですが何故?」
何故、奈良家の者が危害を加えられている?
「っ…」
「言いたくないなら言わなくて良いですよ。この子の酷い怪我は治しましたがまだ辛そうなので早く連れ帰った方が良い」
「ありがとう、ナルトくん」
それがシカマルとの最初の出会いだった
「ナルト、頼んだよ」
「分かっていますよ。ですが、護衛だけだと詰まらないのでアカデミーの教師やっても良いですか?」
「出来るのかい?」
「教師の資格なら持っているので」
「なら、止める理由は無いな」
教員資格を見せたナルトに綱手は何でも持ってるなと思いながら許可を出せばナルトはにっこりと笑った
「て言う訳で、暗部総隊長の疾已(しつい)さん、短い間ですがよろしくお願いします」
「どうゆう訳かは分からないけどなぁ…今はアカデミーの先生なんだからその名は止めてくれないか?」
向けられた殺気に肩を落とせば表でも裏でも怒れば怖そうだなんて内心呟いた
「そうですね、イルカ先生の方が“今の貴方”には有っていますから」
生徒と楽しそうに話すイルカが気に入らないし、自分には一生分からない
里を巡らなければ気に入った場所が壊されて無くなってしまうのではという恐怖は誰にも分からないんだ
「ナルト?」
「?……あぁ、この里ではそう呼ばれていましたね」
久し振りに来たから忘れていたと苦笑いを漏らすとイルカの警戒心が揺らいだのが分かった
「どうかしましたか?」
「…いや、無意識なんだと思っただけだ」
首を傾げながら今日から3週間のスケジュールの確認を行なえばナルトはもう用は無いと言うように消えた
「ナルトがあんな顔をするとはな」
調子が狂うと呟いたイルカはナルトが辛そうな寂しそうなそんな痛いけな顔を見てしまった事に後悔をした
情が移れば殺される
ナルトはそんな存在だ
いつか自分の命を奪う存在
「ナルトをいつか慰める…支える事ができる存在が現れればな」
もう情が移ってるのかもしれない
-END-
シカマルが少ししか出なかった…
しかもイルカ先生が分からないから変になった;
カカシ=変態だって分かるんだけどなぁ〜
イルカ先生は難しいです
お題なので完結にしたかったんですけど…続いてしまいそうです;
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