21.誓う(ルキジャン)



うっすらと目を開ければ目に映ったのは真っ白な天井だった

ぼんやりとした頭で考えていたが、ハッと思い出し勢い良く起き上がった


「〜〜っ!」


上半身を起き上がらせた瞬間激痛が右横腹に走りベッドに逆戻りした


「って〜〜!」

「バンクーロ、当たり前だ」


半幅涙目で痛さに耐えていれば聞き慣れた声が意外と近くで聞こえた


「あぁー…そういやぁ刺されたんだったけ」


運が落ちていたんだと…思う

何時もなら本に刺さって無傷!!とか刺そうとしていた奴が車にひかれてお陀仏だとか

何だかんだで無傷で済むことが多かった

でも今回はルキーノを庇って怪我をした

しかも結構な出血だったのだろうか点滴まで行われている


「何で俺を庇った…?」

「さぁ〜?」

俺の返答に誤魔化したと思ったのかルキーノは険しかった顔を更に歪めた


「本当にわかんねぇーんだって。狙われてんのがあんただって思った瞬間体が勝手に動いてたんだからさ」

「ジャン…けどな」


後少し深く刺さっていたらジャンは死んでいたかもしれない

そう思うだけでゾッとする

ボスだから守る


それが当たり前だったのに何時しか私情が混ざって来ていた


「もうこんなことすんじゃねぇぞ。他の奴らを犠牲にしてでも生き抜くぐらいして見せろ」

「ダーリンったら」


ふっと笑うジャンの頬にキスを落とせばこっちじゃねぇの?と唇を指差し意地悪く笑った


「怪我が治ったらしてやるから大人しく寝てろ

「へー、意外と紳士なんだ」


意外とはなんだと思いながら良いから寝ろとジャンの瞼にキスを落とす


今はおやすみ


次は必ず守ると


ジャンカルロに俺は誓う





      -END-
怪我が治るまで二人が我慢が出来るのかが一番疑問な事ですな;


2013.12.3 完成

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