カウントダウン(狸リク)




「あと十分…かぁ」
「カウントダウンですか?」
「あ、狸影くん」

縁側に座っているリクオがポツリと漏らした言葉に俺は自然と話しかけていた
いきなり話し掛けたからか少し驚いた様に目を見開いたリクオ

「うん、もし良かったら一緒に年越ししない?」
「俺なんかで良いのならご一緒させて下さい」

思いがけないお誘いを喜んで承諾すれば嬉しそうに微笑むリクオの隣へと腰を下ろした

「静かですね」
「そうだね。さっきまでドンチャン騒ぎしてた余計に静かに感じるよ」
「そうですね」

年明けまで飲むと張り切っていた本家の妖怪達はもう酒に呑まれ、大半は寝てしまっているからだろう
そんなたわいもない話をしていれば直ぐに時間がやって来て

「5、4、3」
「2、1」

「「明けておめでとう」ごさいます」

声がぴったり揃い、俺とリクオはお互い吹き出した

とても楽しい今年の始まりにきっと今年は良い年となると

そんな気がした



      -END-

年始めに書いた狸リク小説でした。
今年もよろしくお願いします^^

2011.1.1  完成
2011.3.11 移動

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