こんなクリスマスも有りですよね?(臨帝(覚醒気味?)


2010年クリスマスアンケート二位の企画小説です。





クリスマスの夜に降り続く白い雪の中

一人の少年、竜ヶ峰帝人は池袋から新宿へと足を進めていた

理由はある人と会うために

「あ、臨也さん」

目的の人を見つけて声を出して呼べば臨也さんがこちらを振り向いたのが見えて手を振った

「み、帝人くんどうして新宿に?」

驚いた様に目を見開いた臨也さんを見て気分が上昇したが

「臨也?この子知り合い?」

見知らぬ女の人の声
それは臨也さんに腕を絡めている女の人からだった

「帝人くん、これは仕事で…」
「はい、勿論分かってますよ」

浮気現場を見られた様に気まずそうな臨也さんに僕は笑顔で返した

勿論、クリスマスだろうといつも忙しい臨也さんは仕事だって分かっている

分かっているけど

「じゃあ僕はこれで。ごゆっくりしてきて下さいね」

棘のある口調になったのは仕方が無いことだと思う
そして、僕は固まっている臨也さんに背を向けて歩き出した
しばらくして臨也さんが慌てて追いかけて来ようとしたみたいだけどあの女の人が放してくれなかったのだと思う

「タイミング悪っ…最悪だぁ」
それから、大分離れた人気の無い所で僕は頭を抱えてしゃがみ込んだホワイトクリスマスが嬉しくてついついはしゃいで臨也さんの所に行ったのが悪かった

「青葉くんでも誘うんだった」

「…誰を誘うって?」
「誰って…っ!」

ポツリと漏らした独り言に冷たい声が聞こえ気にしず言葉を繰り返そうとした時、腕をいきなり掴まれ勢いよく壁に背中がぶつかり息が詰まった

「会いに来てくれたのに仕事中だったのは謝るよ。けど俺以外の誰かなんて誘わないよね?」

肌を刺すような殺気に僕は口元を釣り上げて

「勿論ですよ。」

してやったりと笑顔を息を切らした臨也さんに向けた

「恋人をクリスマスに一人にしとくなんて最低ですよ」

その言葉に臨也さんは頭を掻き君って人はと困った様な顔を見せた

滅多に、僕にしか見せないその顔を

「臨也さん、メリークリスマス。こんなクリスマスも有りですよね?」
「はぁ〜、クリスマスに恋人を試すって…」

はめられたのは情報屋
はめたのはダラーズの創立者

臨也さんを試すことが出来る者は僕ぐらいしか出来ない

想いを試すクリスマス

そんなのも

「帝人くん、もうこんなクリスマスごめんだよ」
「は〜い」

ダメらしいから最後にしよう

メリークリスマスと言って
言われて
キスをしてそんなクリスマスも悪くない






      -END-
やっと二位!しかも帝人が黒い;
何か臨帝だとついついシリアスぽいのになってしまう〜



2010.12.29 完成



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