火蓋は切って落とされた (静帝←覚醒帝人)
静帝←覚醒帝人の帝人の双子パロのシリアス(?)です。
覚醒帝人は琉斗(りゅうと)と呼んでいます。
【火蓋は切って落とされた】
約束を破った可愛い弟を探しに池袋の歩いていれば目的の弟と池袋最強と呼ばれている平和島静雄と楽しく話をしているのを見てしまった。
「帝人。」
「…琉斗。」
声を掛ければビクッと震えて名前を呼んでくれる帝人の声は震えていて俺はにっこりと笑ってみせる。
「昨日、何で来なかったの?」
「っ…それは…」
「おい、帝人が怖がってんだろ。」
俯く帝人の顎に手を掛け目線を合わせれば不安と恐怖が混ざった瞳は綺麗だと思う。同じ顔で背もそんなに変わらないけれど数分遅れで生まれて来た弟は脆くて儚い。
「邪魔しないでくれます?」
「何だと…」
邪魔者を睨めば睨み返され始末してやろうと思った。まぁ、俺の場合思うだけじゃ済まさないけど。
「俺は今、帝人と話してるんだ。静雄、あなたはもう用済みなんですよ。ねぇ、帝人。」
「やめ…っ!」
「琉斗ぉお!!」
帝人を後ろから抱きしめ、耳をねっとりと舐めてやれば帝人は腕の中で暴れる。あぁ、また躾が必要だね。なんて思いながら帝人を横抱き、世間で言うお姫様抱っこをすれば怒りに狂った静雄が止まれと書いてある道路標識を引っこ抜き俺に向かって振り下ろされる。
「危ないなぁ…!」
がそれを軽く交わして上着の内ポケットからボールペンを三本取り出してペン先を静雄に向けて正確にダーツをする様に放つ。
「くっ!」
「静雄さん!!」
道路標識をガードに使った静雄だったが最後の一本が足に突き刺さって血が重力に逆らえず下へと流れ、服を…靴下を濡らす。
どんだけの力があるんだと道路標識を支えにしてたっている静雄は思っているのだろう。それはそうだろう骨まで到達するほど強く投げたんだから当たらなくては面白くない。
けど、静雄を見て涙を流す帝人に無性に腹が立った。
「そこに隠れてる青葉。あとは任せるよ。」
「えっ、琉斗先輩!?」
「殺しても死にそうにないから適当に痛めつけて縛って臨也にでも送り付けといて。これは命令だから」
「はぁ、分かりました。」
部下に押し付ける事にしたが、きっとあいつらでは切れた静雄相手は三十分が限界だろう。臨也には嫌がらせを兼ねて贈ってやりたかったがそれはまた今度にしよう。
三十分の空いたその間に帝人の希望をどこまで奪えるか。
さぁ、楽しいゲームの始まりだ。
-END-
うわぁ〜、琉斗こと覚醒帝人って自分で書いといて言うの何ですけど怖いですよね^_^;
でも結構そんな覚醒帝人が好きだ!!
だけど静雄と戦う羽目になった青葉は可哀想に思ったりして(笑)
2010.8.17 完成
2010.10.14 移動
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