ありがとうを皆に
幽閉話しですので苦手な方はバックをお願いします。
ジメジメとした薄暗い牢に独り、ベットの上に座りこみ、巻き物を読む青年がいた。
その青年の髪は長く腰まであり、暗い部屋の中でも輝いて見える金色の髪、そして碧い綺麗な空色をした瞳を持った里の怨み子のうずまきナルト
ナルトが幽閉されたのは裏で暗部の総隊長までやっていた実力が里中にバレてしまったからだった
記憶を消し、消える覚悟でいたナルトだが、綱手が脅されている事を知りナルトは幽閉された。その時綱手はごめん、ごめんよナルトと謝り続けたが、ナルトは今までありがとうってば。と表の時の口調で明るくお礼を言った。
そして五年間立つ今でもナルトは地下の牢ににずっと幽閉されている
「今日は雨か…」
「あぁ、雨だぜ。」
ポツリと呟く様に言ったナルトに返事を返したのはナルトの監視役&世話係りの黒月ことシカマルだ。
今はナルトが抜けた穴埋めにシカマルは暗部総隊長をやっている。筈なのだが、しょっちゅう此所に来る。「また来たのか。」
「来ちゃわりぃかよ。せっかく良い話持ってやったのによ」呆れた様に言うナルトにシカマルは全く可愛げのねぇと思いながら巻き物を一つ取り出した。
ナルトは興味を持ち、何だそれ?とベットの上に読み散らかしてある巻き物を避けてシカマルの方に近付き、くれと言う様に柵の間から手を伸ばすと巻き物が手の平に置かれた。置かれたのを確認したナルトは手を引っ込めて巻き物を開いた。
「……うそ…」
「本当だ。」
巻き物を読み終わったナルトはポツリと言葉を漏らした。言うのが分かってたようにシカマルは冷静に返し、自由なんだよ。と続けた。その瞬間ナルトの頬には涙が伝っていた。
「っ…ひく…」
声を我慢して泣くナルトにシカマルは牢の鍵を開け、ナルトを抱き締めた。シカマルはナルトが泣きやむまで赤ん坊をあやすみたいにポンポンと背中を優しく叩いていた。
「泣きやんだか?」
「う、うん//」
泣きやんだナルトは久々にマジ泣きしたのが今更恥かしくなり、目を逸しながら返事をした。
「泣きやんだならこんな場所出ちまおうぜ。」
「そうだな。」
ざっと少ない荷物を纏めたナルトはシカマルの方を向き、行くかと言うとそれにシカマルは頷いた。
「…懐かしい。」
一生あそこから出られないと思っていた
雨も太陽も自然も知り合った人達も何もかももう見えないまま人生を終わると思っていた
だが、今雨に打たれ、外の風景を見て開放されたんだと再び思わされる。
「行くぞ」
「は?何処に?」
「付いて来れば分かる。」
半幅引きずられる様ナルトは屋根をシカマルに続き移動していった
「ここは…」
着いた場所は幽閉されるまで良く通っていたシカマルの家だった
入って良いのか?という疑問と拒絶される恐怖にナルトは戸惑い足を止めた
「大丈夫だ。俺を信じろ。」
ポンとシカマルに背中を押されたナルトはもう一度確認をしようとシカマルを見た
ナルトの行動にシカマルは苦笑いし、皆待ってんだから入ろうぜとナルトに言った
「分かった。」
シカマルを信じてナルトはコクリと頷いた
そしてガラガラと玄関のドアを開けた
ドアを開けたと同時にナルトは目を疑ったそこに居たのは同じ班だったサクラ、カカシを始め、姿が相変わらず変わらない綱手や、自来也などナルトが信頼していたメンバーが揃っていた
「ナルト!」
名前を呼びながら抱き付いてきたのは綱手で、ナルトはごめんよと続ける綱手の頭を撫でて相変わらず泣き虫だなと呟く様に言った
「五代目、そろそろナルトから離れてくれませんか?」
「これくらい良いじゃないか、ナルトに要約会う事できたんだよ。」
「嫌です。俺のナルトですから。」
黒月の時の様に丁寧語を使うシカマルに黒月だってバレてんだ。とナルトは思いっていると、右手が引かれ、綱手から開放されたが、手を引いたシカマルが主の所後ろからシカマルに抱き締めニヤリと口元を吊り上げた
呆然と見ていた面々は呆れた様に溜め息を付き、ご飯食べよっかと付き合ってられないらしく部屋の中に入って行って行こうとしていた
綱手と揉めてるのをほっておき、入って行こうとする皆を止め
「皆、ありがとう。改めてよろしくってば!」
その声に皆は嬉しそうに笑い、それぞれ返事を返した
-END-
やってしまった(笑)
前々から書きたかったんです幽閉話!
今幽閉とか監禁てのが私の中でツボだったりするんですが中々書けないんです(泣)
もっと上手く書ける様に頑張ります!!
2009.10.25 完成
[←] [→]
[戻る]
[top]