「さて、今年もやりますか。レッツ 美少年 サーチ!」

右手にこの間発売したばかりのデジカメを構えて緑色のネクタイをした新入生達に目を光らせていた。

ちなみに、このデジカメちゃんとぬかりなく発売日に買った。

その事をとある友人に言ったら、カメラに発売日なんてあるのかと言われたので殴っておいた。


「……うーん。今年もいるなぁ。さーて、誰にしよう」

この学園の生徒からしたら女子生徒はよほど珍しいのか、チラチラと半端ない数の視線を感じる。


「くひひっ。なまえは今年もやってんのね、美少年探し」

両手の人差し指と親指でフレームをつくって覗いていたら鮮やかな赤が目に入った。
………なんだ、桜士郎か。

「なんだとは酷い扱いだねぇ。せっかくなまえを探したのに」

「別に探してほしいなんて言ってないしー。桜士郎が勝手に探しただけ」

「くひひっ。………にしても、なまえも物好きだね。星月学園が共学になったからってせっかく通ってた学校辞めてまでこっちに編入するなんて。そんなに俺に会いたかった?」

「気持ち悪い事言うなっ。ただ私は美少年を探したいだけ。そもそも桜士郎がここに入学して留年してたなんて知らなかったし」

「ま、そうだろうね。俺なまえに何も言わなかったし。で、今年はどう?見つかった?」

「そこら辺の公立とかよりはレベル高いけど去年と比べたらあんまりピンと来ないかな」

去年は凄かった。東月やら七海やら犬飼。あ、宮地君も。うん。でも、青空君が一番ヤバかった。女に見えた。いや、今でも見える。というより、動作が一々エロい。もう性転換希望。


「入学式の後に探したらいいんじゃない?もう時間ギリギリだよ?」

「…あんたバカァ!?私が何の為に生徒が一番通る校門で好奇の目で見られながらでリサーチしてると思ってんの!全員が確実に通るからでしょーがっ。これで私が気に入る子が見つからなかったら青空君に星月先生を押し倒してもらうしかもうな……いったぁ……!ちょっと!何すん、……の」

後頭部に凄まじい痛みを感じたので怒鳴りかけたら、あらまあ。ドス黒いオーラ全開の金久保様がいました。

「…………何、誉君」

「校門で大きい声で何言ってるの。後15分で入学式始まるよ」

「後15分もあるならいいじゃん!」

「15分しかないの。在校生が新入生と一緒に体育館入ってどうするの。桜四郎もなまえを呼びに来たんじゃなかったの?」

「時間ギリギリだって言ったよ?でもなまえ聞かなかったしー?俺だって美少年きにな…あだっ!酷いよ誉ちゃん」

私の時より凄い音がしたぞ。

「ほら、なまえも早く行くよ」

「………うん」

まばらではあるが、まだ校門をくぐって来ている新入生達。今年はダメだったかと後ろ髪ひかれながら校舎に向かおうとしたとき、一人の少年が入ってきた。

よくわからないけど、自分でも口角が上がるのがわかった。

「見ーつけた」

素早くデジカメで全身像、アップ等と5枚程撮った。

「なまえ、どうしたの?」

「………えー

美少年発見!」


(ねえ君、名前は?)

……………………………

▼宴寿さまよりコメント
誰夢かよくわからないですねww
最後の少年は、好きなキャラを当て嵌めてください^^
一応ヒロイン設定としては、西洋占星術科。桜士郎と中学くらいまで一緒だった感じです。後はとくにはない、です。多分おそらくMaybe
最後に、この企画を作ってくださった流星潤様を始め、最後まで読んでくださったあなたに感謝します。ありがとうございました!またどこかの企画で見かけたときはよろしくお願いします。



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