桜の花びら二枚


私を刀解してください。そう言った紬の言葉に和真は勿論、そこにいた全員は目を見開いた。まさか自分から刀解を申し込むとは思ってもみなかったからだ。

紬───上総介兼重の主は新撰組八番隊隊長“だった”藤堂平助だ。北辰一刀流の腕前を持つ彼は切込隊長『魁先生』とも呼ばれていて、近藤四天王と呼ばれた1人。隊の中で最年少とは思えないほどの剣術で戦い、いつも隊を盛り上げ士気を高めていた。
普段はとても明るくやんちゃな性格で、紬に対してはとてもと言うほど優しかった。彼は刀とは別に、付喪神───人の姿をしていた紬が視えていたのだ。彼と紬はいつも一緒にいた。
そんな彼があるきっかけで新撰組を離脱してからのこと。伊東甲子太郎率いる御陵衛士の一員だった藤堂平助は、かつての仲間であった新撰組によって命を落とした。


「……ねぇ主サマ。本来は刀剣女士なんて実装してないって言ってましたよね?私がここにいるのはあり得ないって……」

「いや、別にそこまでは言ってないけど……」

「何言ってんの紬。さっそくアホ発言とか頭可笑しいんじゃないの」

「来た途端みんなに自己紹介もせず刀解してくれ?いやいやアホ発言にも程があるでしょ」


全然笑えない冗談かまされても困るだけなんですけど、と言う加州の表情は険しく、彼女を睨む様に見ていた。
『上総介兼重』がやってきて嬉しそうな顔を一切見せるどころか真逆な態度しか取っていないくせによく言えたものだ。……まあ、私から斬りかかった訳だし当然と言えば当然か。別にこの2人が何て言おうがどうでもいい話だけど。はあ、と小さく溜息をついた紬は、二振りの言葉を無視して和真の目をじっと見つめた。
私はただ、平助くんのいる場所へ帰りたいって言ってるだけだ。私はみんなと違って平助くんを、絶対に見捨てたりしない。
帰りたい。大好きだった彼の元へ。


「……だから、」

「主さーん!2人の手入れ終わったよー。騒がしかったけど何かあった、の……紬?」

「っ、!!?」


彼女の声を遮って主に話しかけた聞き覚えのあるその声は段々大きくなり、襖の横からひょこっと姿を現した。それは土方歳三の愛刀の1つ、堀川国広だった。優しい水色の瞳と目が合えば、彼は目を見開いたまま数秒間ほど動きを止める。
彼女の頭の整理が追い付く前に「……ハァ?国広?」と言いながら姿を見せたのは、またもや新撰組の刀の二振り、和泉守兼定と、長曽祢虎徹だった。彼らもまた紬を見て堀川同様に驚いた。
この部屋に全員が集まっていた訳ではなかった。2人以外にも、対象の相手はいたのだ。その答えに辿り着いた時、彼女は先ほど鞘に納めたばかりの刀に手を添えていた。三日月に言われたばかりで刀を抜くわけにもいかず、握っていた刀をぐっと握りしめる。走ってこの場から去るのが今のところの最善かと思いつくが、その考えはあっけなく打ち砕かれた。堀川の手によって。
ふわり、と優しい香りがした。彼女はいつの間にか堀川に抱きしめられていたのだ。


「紬。紬だ……!」

「……ほ、堀か、わ……」


耳元で聞こえる彼の声に紬はどう対応すればいいのか分からない。


「もう会えないかと思った……。ごめんね、紬」

「……は……何、言ってるの。話が読めない……」

「もしもう一度会えたら絶対に言いたいことがあったんだ。……藤堂さんと、君を……助けられなくてごめんね」

「いま、さら……っ今更言われても困る!裏切ってごめんって言ってんの!? 罠まで仕掛けて平助くんを殺して……ごめんで許せるわけないだろ!!」


ふざけるな、そう声を荒げて堀川から離れれば、彼は一瞬驚いた顔を見せた後、悲しそうに目を伏せた。
悲しいのは私の方だ。意味が分からない、謝って済む問題なら最初からこんな風にはならなかった。それで私の憎しみが消える訳がない。


「裏切っただぁ?それに罠ってどういうことだよ」

「副長の刀だったくせに……和泉守は新撰組がしたこと何も把握してないんだ。」

「紬こそ何言ってんの……どういうこと?もっと詳しく言ってよ」

「……平助くんは、近藤さんを暗殺するなんて一言も知らさせてなかった……途中でそれに気付いた時も彼だけは反対していたんだ。斎藤さんが間者スパイとして来ていることにも気付いてたし、伊東の死体回収に行く時なんて、平助くんは私に『アイツらは悪くない』とまで言ったんだ。平助くんはみんなを裏切らなかった。それなのに……隊を離脱しても仲間だって平助くんに言ったくせに……アンタらは1番仲の良かった永倉くんまで使って殺したじゃないか……!」


何が仲間だ。平助くんは彼らを裏切るどころか仲間だと信じていたのに。彼女は自分の刀を強く握りしめた。
だがそれを聞いていた彼らは黙ったまま顔を見合わせる。周りにいた人は話が見えていなかったが黙ったまま静かに彼らの話を聞いていた。


「ま、待ってくれ。紬、何か誤解しているぞ」


そう返した長曽祢に対して、彼女は彼を見ながら眉間に皺を寄せる。何が違うんだ、と小さな声で呟いた。


「近藤さんはね、『どうにかして彼だけは助けてやりたいな』って言ってたんだよ。だからそれを聞いてた永倉さんは、本当に藤堂さんを逃がそうとしたんだ」

「……何、それ……じゃあ何で平助くんは死んだの……それが罠じゃなかったら何だって言うの!?……まさか、永倉くんだけしか知らないことだった、とか……言わないよね……」

「……すまない。」


紬の言葉にただそう返す長曽祢。彼女は強く握っていた手を更に強めた。爪が掌に食い込み、今にも血が出そうなほど。
藤堂の人柄を惜しんだ近藤から逃がせるものなら逃がしてやれと言う指示を受けていた永倉は、指示通り彼に逃げ道を作った。藤堂もその真意を読み取り、その場から逃げ死地を脱するが、ほんの少し離れたところで何も知らなかった新撰組の隊士に無残にも討たれてしまった。
これがその慶応3年11月18日に起こった『油小路事件』の真実であった。紬は永倉の作った逃げ道が藤堂を殺すための罠だと思い込んでいたために、復讐が生まれてしまったのだ。
堀川と長曽祢の話を聞いて沖田の刀であった2人も驚いた表情を見せていた。どうやら加州と大和守も近藤が永倉にそう指示を出していたことを知らなかったようだ。


「……信じられない。」

「……信じられなくてもそれが事実ってことでしょ」

「私は自分がこの目で見たものと平助くんの言葉しか信じない!」


加州の言葉に苛立ちを覚えつい声を荒げてしまう。加州を睨み付けるように見る彼女に向かって「あっそ。まー別に俺には関係ないし」と返し、加州はそっぽを向いた。和真の前でする反応とは全然違うその姿に和真自身と数名が驚きつつも、彼らは黙ってその一件を見守る。


「じゃあ何で平助くんの遺体をそのまま野晒しにしたの……?……仲間だって思ってくれてたなら……埋葬するくらい出来たはずだ。……どうせ助けたいなんて口だけだろ」


大っ嫌い。みんな。全て、何もかもが。でも……1番大嫌いなのは私自身だ。
何よりも大切な主を守れなかった。藤堂の愛刀なのに、彼を守るための刀だったのに。動かなくなった藤堂を、紬はただ傍で見てることしか出来なかった。
主を失った悲しみと後悔が溢れだし、知らず知らずのうちに歯を食いしばっていた彼女に、紬、と名前を呼ぶその声は堀川のものだった。俯いていた彼女は顔を上げて彼の方を見る。


「近藤さんたちはきちんとみんなを埋葬したよ。もちろん藤堂さんも」

「……う、そだ……」

「嘘じゃない。僕たちも行ったんだから。……でも、行った時……既に君は折れてた」


真剣な顔でまっすぐ紬を見つめる堀川の視線に、彼女は目を逸らすことが出来なかった。
確かに彼女は折れた。彼女を握りしめたまま動かなくなった藤堂の横で、目を閉じた。それから後の記憶は何もない。藤堂と同じように、藤堂の隣で、上総介兼重は刃生を終えたのだ。

───藤堂が愛したことによって生まれた付喪神は、一生目を覚ますことのない大好きだった彼の目の前に座っていた。“紬”を握っている手に、自分の手をそっと重ね小さく笑う。


『───平助くん、ここはまだ冷えて寒いね。でもこの寒さを乗り越えたら……もうすぐ春になるよ……平助くんの大好きな桜はいつ咲くのかな……。前にお花見に行った時はとても楽しかったね。平助くんは視えなかっただろうけど、近くで清光と安定は落ちて来る桜の花びらをどっちが多く取れるか勝負してたんだよ。兼定はそれに巻き込まれて、結局転んだり喧嘩になったり。最終的に曽祢さんと堀くんに怒られてたんだ……。
平助くんは永倉くん左之くんと飲み比べしてたよね。結果は引き分けで3人とも潰れちゃって、土方さんに怒られて……とても賑やかなお花見だったね。また……また行きたいね、平助くん……。
…………平助、くん……私たち、裏切られたんだ……。離れても仲間だ、って言ってくれたあの言葉は嘘だったんだよ……平助くんがあの時どういう思いで、道を開けてくれた永倉くんの横を通ったのか、私には分からなかった…………っごめん、ごめんね、平助くん。……君を守れなくてごめんね。役に立たない刀でごめんね……』


ボロボロと大粒の涙が紬の頬を伝う。留まることを知らない涙は次々に溢れ出す一方だった。彼女は藤堂の手を握ったまま、向かい合うようにして寝転がった。


『主が平助くんで本当に良かった。……いつもきれいにってお手入れしてくれてありがとう。一緒にいてくれてありがとう。たくさんお喋りもしてくれて、うれしかった。いっぱい、ぎゅってしてくれてありがとう。……桜の、かわいい飾りをありがとう……紬ってなまえをくれて、ありがとう……っ、……たくさんたくさん、っあいしてくれてありがとう……っ、……わたし、も、平助くんのこと……』


───大好きだったよ。


冷たくなった彼に近寄り、そっと抱きしめる。冬終わりだというのに、降り始めた時期外れの雪。不規則な動きをして降りて来るそれは、まるで桜みたいで。
ああ、どうりで寒い訳だ。これ、平助くんと見れたら良かったのにな……。彼女はそう感じながら、重くなった瞼をそっと閉じた。
慶応3年11月20日。これは藤堂平助が亡くなって2日目のことだった───。

紬を見る堀川の瞳は、嘘を言っているように思えなかった。いや、元々彼はそんな嘘をつくような人ではない。そう分かっていた筈なのに、彼女は真実を受け止められずにいた。


「……遅いよ。今更分かったって……この感情はすぐに消えない。……絶対に許さない、もし次があるなら復讐したいって、そう恨んで……こんなんじゃ、まともに過ごせるわけない……」


紬は眉間に皺を寄せ、俯いた。そうすれば「でも手遅れって訳でもねーだろ」っと前の方から声がする。その声は和泉守だった。彼は紬を見ながら、すぐに消えなくても少しずつ消していけばいい、そもそもここは新撰組じゃねぇよと溜息交じりに言い放った。


「辛い思いしてんのはお前だけじゃねえ。ここにいる刀みんな、主がいたんだよ」


彼女が和泉守のその言葉の意味について、理解するのは早かった。
ここにいる刀の主が誰だったのかは知らない。戦で命を落とした、暗殺された、病で亡くなった、と人の死はそれぞれだ。寿命と言えど、神と人の時間の流れは違う。主を大切に想っていた全員が辛い道を歩んでここまできているのだ。


「……今、幸せ……?」

「幸せだよ。藤堂さんだってきっと紬の幸せを願ってる」


ずるい言い方だ。しかし堀川の言葉でほんの少しだけ彼女の胸のつっかえがなくなった。うん、と呟く紬は小さく笑う。広間に来て初めて、彼女は笑顔を見せたのだった。
平助くん、もう少しだけ待っててね。必ず平助くんの元へ戻るから、それまでちょっとだけ我慢してね。心の中でそう謝って、彼女は再び和真の方へ向き直る。


「……主サマ。重ね重ね申し訳ないですが、刀解は取り消します。……耐えられなくなったときは家出します」

「おう。家出もどうかと思うけど取りあえず一件落着と言うことで……そろそろ自己紹介頼むよ。俺含め話分かんない奴らみんな待ってんだわ」


和真の笑顔につられて、彼女の表情も柔らかくなる。そして再び彼らの方に体を向け直した。


「……申し遅れました、私は上総介兼重。紬とお呼びください。藤堂平助の愛刀で、和泉守兼重の弟子によって作られた脇差。作風は虎徹や大和守に似てるね。私は素人が安易に扱えるような代物じゃない。決して安価な刀ではなかったから価値的にも、ね。あとは……正真正銘の女士です。どっかのぶりっこと一緒にしないでね。」

「紬ちょっと表出てくんないぶった斬るから」

「誰も加州清光とは言ってないですけど?こわ、自意識過剰すぎ。」

「殺す!俺だってそんな趣味ないっての!」

「清光落ち着いて」


大和守の言葉に反応した加州は彼女を睨みつけた後、深い溜息をついて座った。


「紬も仲良くしようよ……解決したんじゃないの……?」

「主サマ、私は刀解を取り消すとは言ったけど『新撰組の刀と』よろしくするなんて一言も言ってません。復讐しないで嫌いな奴らと仲良しこよしでやっていきましょうだなんてどう考えても有り得ない」

「……まあ無理に仲良くなれとは言わないけど、程々にしてくれよ。度が過ぎると流石に俺も怒るからな。……でもまぁ、これからこの本丸の一員として仲間になるわけだ。みんなも紬と仲良くしてやってくれな」


彼女の横へ来た和真に、どこか納得のいかない表情ではいと口々に言ってゆく刀剣たち。そして、長い長い新人紹介は幕を閉じた。
基本、新人が来た時は解散後に主に短刀たちがその新人の元へ駆け寄って、よろしくお願いしますなんて話をわいわいとする。だが今回はそんな風になることはなく、解散後その場から去っていくものが多かった。
無理もない。先程の出来事が、誰も彼女に近づこうと思わせなかったのだ。いくら主に仲良くしてやれと言われても、いきなり抜刀して仲間を殺そうとしたのだ。短刀たちも恐ろしくてとても彼女には近づけないだろう。
そそくさと部屋を出て行くみんなの姿を彼女は横目で見て、小さく息を吐いた。


「……私は、ここでやっていけるのかな……平助くん」


誰もいない広間でぽつりと呟いて、彼女はその場を後にした。鍛刀部屋からこちらに上がってくる前に脱いだ靴を取りに行き、さっと履いて外に出る。
話す相手もなし、することもなし。ならばこの場所を1人で探索しよう。紬はそう決めると、辺りを見回しながらぶらぶらと歩き始めた。
池に架かる赤い小さな橋や、手合わせの時に使うだろう道場。畑もあった。何より彼女が驚いたのが馬小屋があること。静かに近寄ってみれば、馬が何匹かいた。
江戸時代幕末の戦は実際に馬を使う機会が少なかったため、彼女が間近で馬を見るのは滅多にないことだったのだ。馬の目の前に行きそっと手を伸ばせば、馬も自分の頭を彼女の手に寄せた。


「……江戸にいた野良犬よりアンタの方がよっぽど大人しくて可愛げがあるね。……あぁ、名前は望月って言うんだ……」


頭を撫でながら馬に話しかける紬。


「私はね、ある人がきっかけで主の平助くんに紬って名付けられたんだよ。アンタには大切な主がいた?」


返事なんて帰って来ないと分かっていても、ついつい語りかけたくなってしまう。撫でてくる紬に頭を寄せ、頬をぺろりと舐める望月に、彼女はくすぐったいと優しい笑みを零す。


「ふふ、もう、舐めすぎ。よしよし、可愛いね」

「……望月が誰かに懐くとは」


急に聞こえてきた背後からの声に驚き、望月を撫でるのをやめて振り返る。そこには山吹の衣装を身にまとった、長くて白い髪の男の人がいた。獣の耳、みたいなものが付いている。外見は狐のような姿をしていた。


「そんなに警戒しなくとも。……私は小狐丸と言います」

「……小狐?」

「いや、冗談ではなく。大きいけれど私が小狐丸。偽物でもありません。私が小!大きいけれど!」

「ふっ」


はい?と言う表情で、突然吹き出した紬を見つめる小狐丸。笑いが収まらないまま、ごめんなさいと謝る彼女になぜ吹き出すのですと眉を顰めた。


「名前と外見は違うって必死に言ってるの見てたら面白くてつい……でもそれ言ったら私なんて上総介兼重って名前ですが女です、ってなるね」


笑う紬にぽかんとする小狐丸。彼女の見せる笑みに、小狐丸が最初に抱いていた警戒心はすぐになくなった。彼女もただの人の姿をした刀なのだと感じられた。


「面白いね、小狐丸さん」

「さん、など付けずとも。私も紬と呼びますゆえ」


小狐丸は彼女との距離を少しばかり詰める。


「……望月が誰かに懐くのは珍しい。紬で3人目です」


へぇ、それは嬉しいね、と言いながら紬はまた望月を撫で始めた。視線は望月に向けたまま、それで私以外の2人は誰?と小狐丸に聞く。彼は紬の表情を確かめるように見ながら「陸奥守吉行と、……堀川国広」と言い放った。
小狐丸の言葉に、案の定、彼女は望月を撫でている手を止め無言になる。かなりの間があったあと、へえ、とだけ呟いた。


「……まぁ、堀川だし……懐かれるのは、分からなくもないね」

「先程の話で何となく理解はしましたが……誤解が解けた今も新撰組の奴らが憎いですか?」

「……さぁね。私もどうすればいいのか……。……でも、私だって……好きでみんなを嫌いたいわけじゃないんだ」


悪い人たちではないことも長年付き合っていたのだから分かる。近藤も土方も沖田も、永倉も斎藤も原田も、みんな優しくて意志の強い人たちだった。そんな人たちだったからこそ、藤堂も彼らと共にしたのだ。
彼の刀であった紬もまた、よく一緒にいた長曽祢も和泉守も堀川も加州も大和守もいい奴だったから、彼らと共に過ごした。
それは重々理解していた。けれど、目の前で起きてしまった現実がそれを壊したのだ。
誤解から生まれた恨みや憎しみは真実を知った後、行き場をなくす。どうすればいいのか、分からなくなる。始めから分かってればこんなことにはならなかったのに。


「……平助くんを助けようとした、なんて言葉……まだ信じられないけどね」


彼女は小狐丸に聞こえないような小さい声でそう呟いた。


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