■ 04
「臣いいよ」
そう言うまでは臣は絶対に私の中に自分からは挿いってはこない。
私がいいと言わなきゃどんなにはち切れそうでも自分で処理をしている。
会社でイライラが募るとどうにも臣にあたりたくなってしまう。
だから今日もまだ「いいよ」って言ってあげない。
むしろ今日は挿れさせてあげない。
だからだんだん臣の呼吸が荒くなってくる。
汗をポタポタと私の身体に滴り落としながら、虚ろな目で私の言葉を待っている。
「麻利亜ちゃんっ…」
辛そうに名前を呼ぶ臣を下から見上げる。
顎のラインに舌を這わして、綺麗に突き出た喉仏を口に含むと「アンッ…」て臣が崩れ落ちる。
ハァッ…ハァッ…
臣の吐息が荒々しく私の肌にかかる。
顔に挿れたい!って書いてあるけど、絶対に挿れさせない。
「臣…自分で処理して…」
私の言葉に臣は頭を振って仕方なく起き上がると自分の手でそれを握る。
それでも視線を私に移して見つめる臣は想像以上に美しい。
男でこんなに綺麗な人なんて臣以外にいないんじゃないかってくらいの、綺麗な顔。
臣のそこをジッと見つめる私に小さく息を吐き出すと臣はゆっくりと手で扱きはじめた。
「アッ…」
慣れた手つきで自分のを擦る臣をベッドに寝たまま見つめる私。
眉間にシワを寄せて呼吸を繰返す臣は気持ちよさそうで。
だから反対側の手をキュッと下から握ってあげたら「アッ…」反射的にでた甘い声。
同時にドロっとしたカルピス色の液が臣の太股に流れ出た。
それが私のベッドまでツーっと流れてくる。
「ちょっと、汚れる。早く拭いて」
「あーごめん」
そう言いながらティッシュでシーツに零れ落ちたそれを拭いとる臣。
綺麗に拭き取ると、臣は改まって私を見つめた。
「キスしてもいい?」
それからまたそんな質問。
だから私は無言で目を閉じると臣がふわりと私に体重を乗せて開いた口の中に舌を入れ込んできた。