あとがき
※お話のネタバレ含みます。ご注意ください。

夏の声、水の音にお付き合いいただきありがとうございました。長かった…(当社比)
この話はただただ、大好きな食満先輩を大好きな夏をテーマに書きたいという野望に突き動かされながら書いていました。
伊作くんもなんですけど、食満先輩は人によって解釈が変わってくるキャラな気がします。私の中で食満先輩は若干神格化(笑)してしまっていたんですけど、そこを一旦改めるためにこの話をこういう流れにしました。食満先輩は15歳で、当時としてはすでに「大人」として扱われる歳なんですが、まぁフツーに子どもな面もあってほしいよなぁ〜と思って書きました。
その証拠が七、八話なんです。食満先輩は世話焼きなんですけど、若干勝手で周りが見えなくなる時があるキャラクターかな(失礼)…というのが原作を読んだり見たりした結果です。もちろんやらなければならないことはきちんとするし、しっかりしていて向上心もある素敵なキャラクターなんですが、だからこそ不完全なところに気づくとより人間味が増して魅力的なキャラになるよなぁ…そのへん書きたいなぁと思って、食満先輩にああいう行動を取らせました。
ちなみに室町食満先輩の最期をあんな感じにしたのは、あの時代死に方は選べないだろうなっていう考えからです。食満先輩は戦うことが好きで、多分死ぬのも戦いの中を望んでいたと思うんですが、それは叶わないんだということを食満先輩自身も最期の時に理解しています。理解しつつも苦しい最期になりました(という設定)。私も書いててなんでこんな話の流れにしたんだよバカ…と思いました。
あとどうでもいい話しますが9話の映画のタイトル「俺の名は」と迷いましたが、ちゃんと自分が見たことある映画のパロにしよ…と思ってああなりました。早く前前前世見たいです(まだ見てない)。ほんとは久々知が豆腐への想いを語るなどしてバンバンフザケたかったんですが、あまりにも話の温度差がありすぎたので止めました。でも一番気楽に書けた話で楽しかったです。
現代編になってから食満先輩視点を無くしたのは、多分読んでくださった方お察しの通り食満先輩の記憶に関してぼかすためです。一応ぼかしはしましたが分かりやすく書いたので今更隠す必要もないよなぁと思うのですが、そのへん番外編で書いていきたいと思ってます。

実はこの話1年以上前には思いついてたんですけど、なんやかんや忙しかったりなんなりでやっとこさ日の目を見ました…1年の間に話の流れとかタイトルとかはちょいちょい変わったんですけど、ちゃんと書きたいもの書けてよかったです。