〜キセキの待ち合わせ系統〜


B青峰大輝
時間ぴったりには来ない








私が大輝と約束したのは11時。
でも私の時計が指しているのは、



『11時45分……!』



遅い!
遅すぎるぞ大輝!!

遅れてくることはちょいちょい…
っていうかちゃんと待ち合わせ時間に来たことないけど。



(まあ仕方ないか、大輝だしね……………)








『いや仕方なくないし!何納得しちゃっての私!』


普通遅れたらダメだから!
いくら大輝だからってダメだよね?!
今日は私だって怒るよ!



『何か奢らせよっと』

「ねえねえそこのお姉さん」

『クレープかなー…』

「おーい、聞いてる?」

『いやいや、パフェも捨てがたい「無視しないで?!?!」…は?』



何このいかにも脇役なチャラ男?
てかいつから居たの?


「お姉さん話しかけてもスルーするからー、俺めっちゃ悲しかったよー?」

『ああ、すいません』



大輝に何を奢らせるかで全然気づかなかったわ



「お姉さんすごい可愛いねー♪」

『え?…可愛い、ですか?』

「うん!めっちゃ可愛いよ!」



可愛いなんて言われてつい嬉しくて聞き返してしまった、


(大輝は可愛いどころか好きさえもあんまり言ってくれないし)




「さっきから見てたけどお姉さんずっとここに居るよね。何?誰かと待ち合わせ?」

『一応、彼氏と…』

「えー?!こんな可愛い子こんなに待たせるとかどうなのその彼氏!」


なんか見た目はチャラ男なのにすごく良いこと言ってくれるなこの人。
今のセリフをのままま大輝に聞かせてやりたい!



「ね〜ちゃんと大事にされてるの?」

『え…?』

「あんまり大切に思われてないんじゃない?」

『そんなわけ!…………ない、でしょ』






いや、確かにそうかもしれない。

大輝に告白したのは私だし、
こうしてデートにだって時間どうりには来ないし




『私大事にされて……ないのかも、しれない…』


そう思うと涙が溢れてきた


『でも…私、…』

「大丈夫大丈夫、もうそんなやつは放っといてさ俺とどっか行こうよ」


チャラ男は私の肩を抱いてどこかに行こうとする



(もおいいかな…この人にいて行っちゃっても
……)







「おい、てめえ何してんだよ」

『大、輝…?』

「っ?!」



大輝は私の顔を見るなりチャラ男を



「何しやがったんだ!」


殴り飛ばした。




『大輝?!』

「何で名前が泣いてんだよ!何しやがった!」

『待って!大輝やめてお願い!』


さらに殴りかかろうとする大輝を急いで止めた


「何だよてめえ!」


突然殴りかかられたチャラ男は怒りだした


「泣かしたのは俺じゃねえ!てめえだろうが!」

「あ゙あ?意味分んねーよ!」

「お前がちゃんとこの子大事にしてねーからこの子が泣いてんだよ!」




本当にこの人見た目によらずいい人なんですけど。



「ちゃ、ちゃんと彼女くらい大事にしろよな!?」



大輝の気迫に負けたのかチャラ男はそんな捨てセリフを吐きながら逃げていった。



(脇役って言ってごめんなさいチャラ男)



「…おい」

『な、なに?』

「あいつが言ってたのどういう意味だよ、俺のせいで泣いてたって」

『それは、その…』


答えるべきか迷ったけど、大輝が真剣な顔で見つめてきたので答えることにした



『大輝は私のこと好きなのか不安になって…』

「はあ?」


私がそう言うと大輝は呆れていた



『だって大輝デートにも毎回遅れてくるし、好きだって全然言ってくれないじゃん!…だから大輝は私が告白したから仕方なく付き合ってるのかって…』

「本当に…バカだよお前」



―むに―


『い、いひゃい?!』

なんで顔をつねるのよ!


「好きじゃなかったら名前と付き合ってねーよ!」

『じゃあ、なんでいつも遅れてくるの?』

「それは…」


それを聞くと大輝は少し気まずそうにした、



(どうしたんだろ?)


「あー…くそ!夜なかなか寝れねーんだよ!」

『え?』

「名前とのデートが楽しみで夜寝れなくて朝起きれねーんだよ!」



え、ちょっと待って?
楽しみで夜寝れないとか…


『小学生か!』

「うるせえ!///」


うわー、大輝の顔真っ赤だ。



「…名前、」

『んー、何?』

「好きだ///」

『え///?』




(ちょ、大輝もう一回言って!)
(もう言わねーよ!///)





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