〜キセキの待ち合わせ系統〜
A黄瀬涼太
時間前にはちゃんと待ち合わせ場所にいる
(名前っち早く来ないかな〜…)
久々の名前っちとのデート!
最近は部活とかモデルの仕事とかでこういうちゃんとしたデートは久しぶり!
昨日から楽しみで、服もバッチリ決めたし
早く会いたくて待ち合わせより少し早く来てしまった
(まあ俺は基本待たせるの嫌なんで待ち合わせよりも少し早く来ちゃうんすよね)
まあ名前っちは待ち合わせ時間よりも前に来てることはないんすけどw
『あ〜早く会いたいっすよ名前っち♪』
―10分後―
まあ名前っちは待ち合わせぴったりにはこないか…
もう少ししたら来るっすよね!
―20分後―
もお待ち合わせの時間過ぎちゃったっすけど…
ま、まあもう少ししたら来るっすよね!?
―30分後―
『え、ちょ名前っち遅くないっすか?!?!』
もしかして来る途中に事故、とか…?
いやいや!たぶん大丈夫っすよね!?
それとも約束忘れてるとか?!
うわー…名前っちならありえそうっすけど……
そういえばいつか「ポケモンでチャンピオンに挑んでたら遅くなっちゃった♪」なんて言われて20分くらい待たされた覚えが……
『とりあえず電話してみるか…』
「涼太ーー!」
電話しようと思ったら名前っちが走ってこっちに向かって来ていた
『名前っち遅いっすよ…』
「ごめん、マジごめん!!」
『今日遅れたのは何すかー?またポケモンすか?』
「ち、違う…」
『じゃあ何かのアニメでも見てたんすか?』
「それも、違う」
ゲームもアニメも違うなら何で遅れたんだ?
もしかして…
『デート忘れてたとか?』
「そんなわけない!」
『じゃあ何でっすか!?俺は久々のデートですごい楽しみだったのに、そう思ってたのは俺だけっすか!?』
違う、そうじゃない
『俺一人だけはりきってバカみたいじゃないっすか…』
こんな事が言いたいんじゃない、
こんなふうに怒りたいんじゃない、
ただ名前っちと楽しく過ごしたかっただけ、
こんなふうに悲しそうな顔をさせたかったんじゃない。
「遅れたのはごめんなさい…でも遅れたのはポケモンでもアニメでも忘れてたわけでもないの」
そう言うと名前っちは後ろに隠していた袋を渡してきた
「これを作ってたの」
名前っちに渡された袋には箱が入っていた
「開けてみて?」
言われたとうり開けてみると、
『アップルパイ?』
「涼太に食べてほしくて作ったの」
え、じゃあまさか…
『これを作ってたから遅くなったんすか?!』
「久々の涼太とのデートだから、作ってあげたいなと思って。ほら、涼太この前私が作ったアップルパイ美味しいって食べてたから…」
お俺のために作ってくれてたんすね、
『なのに俺名前っちひどいこと言っちゃったっす…』
「私が連絡入れなかったのが悪いから気にしてない。ほら、それよりもアップルパイ食べてみて?」
俺は名前っちの言われたとうりアップルパイを食べてみた
(美味い…)
やっぱり名前っちのアップルパイは美味しい、
他のどの有名な店よりも名前っちのアップルパイには敵わない
名前っちは俺のためにアップルパイまで作ってくれてたのに、俺は名前っちがデート忘れてるかもなんて疑ったりして情けない
そんなふうに思っていると、だんだん自分が情けなくなってきて、
涙がこぼれてきた
「え、涼太?!どうしたの?
あ、もしかしてアップルパイ不味かったの?」
『違うっす、美味しいっす…』
「じゃあどうしたの?」
『俺、名前っちがデート忘れてるんじゃないかとか、はりきってるのは俺だけだとか思って自分が情けないっす…!!』
そう言うと名前っちは俺の手を握りしめた
「ごめんね涼太。私はこんな性格だから涼太にはつらい思いいっぱいさせてるよね…」
名前っちはさらに握る力を強めた
「でもねこれは覚えてて?」
握っていた手を離して、俺の顔を両手で包み込みながら
「私は涼太が大好きだから!」
と言って優しく微笑んだ
「今日のデートだってすごく楽しみにしてたんだからね!」
『そおなんすか?』
「当たり前じゃん!だって久々に二人で過ごせるんだもん!嬉しすぎて昨日はなかなか寝つけなかったし…」
『えぇ?!?!』
めっちゃ意外っす!
「だからさ、涼太だけがはりきってたわけじゃないから!私だって…たぶん、ううん。絶対涼太以上に楽しみではりきってたんだからね!///」
名前っちがこんなふうに思ってたなんて初めて知ったっす…!
『名前っち大好き!!』
俺は名前っちを思いきり抱きしめた
「…私も大好きだよ涼太!///」
(キスしたいっす!)
(いやここ外だから!///)
(関係ないっすよ!)
(調子にのるな!!///)
―バチンッ―
(名前っちひどいっす〜(泣))
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