3.藪蛇

「おぉコッキー。
直ったのか、キャメロデオは」

「ああ、おかげさまでな。
さすがガーネメントで一番の技術者サマは違うねえ。
まあしかし、話術の方もある意味一級品だったぜ」

「なに?
よく分かんないんだけど」

「だからよ、キャメロデオをみてもらってたら途中でミネルンバの奴が差し入れって菓子持ってきて。
一応菓子はもらったけど、完全俺、空気になってたもんな。
で、なんだ、ベスタニヤの話になって」

「あら…ミネルンバもしてたんだ。
みんな、話すことは同じなんだわさね」

「そっちもか。
まあ、ミネルンバがその話したら。
技術者ん奴がくっせえことさらっと言うんだよ。
あぁもう、聞いてる方が寒イボ出るっての」

「…ああ、なるほど。
先程のはその件でか」

「なんだわさ?」

「いや、今しがた通りかかったらボルカンヌが電話をしていてな。
えらく低姿勢で謝っていたから、何事かと思っていたのだが。
あれはPアンノ殿にかけていたのだな」

「…か〜っあの馬鹿。
余計なことしいのお節介野郎が」

「お節介って…言うけどコッキー。
あんた、シャパンがガーネメントで一番、つまりは次界で一番の技術者って知ってるでしょう。
彼にメンテナンスなんてなかなかしてもらえないんだわさよ、すんごい順番待ちなんだから」

「へえぇ?
そうなのか」

「なんで都合よく、あんたみてもらえたと思ってんだわさ。
あんたの言うお節介野郎が、ヤマトW様とシャパンとにうまいこと交渉してくれたからなんだわさよ」

「…ち、薮蛇った…」

「はは、礼の一つでも言っておくのだな」




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