いつか笑って話せる日
※人によっては腐に見える要素があります。再三言いますが彼らは偽装カップルでシュウがお茶目なだけです。でも自己責任でお願いします。嫌な予感がする人はブラウザバックで頼んます……
「スコッチですよね、あなたにコミュ障って言ったの。」
「……そういうことばかり覚えているんだからな、君は」
「はは、…あなたと、彼についてこんな風に話ができる日が来るなんて……できるとしてももっとずっと後のことかと思ってたのに」
笑いが収まり、レイは目元をそっと指で押さえた。遠くの方ではナマエが白い砂を足元にはしゃいでいる。もう若くない二人は日陰でそれを眺めていた。
「……レイ」
「はい?なんで、す…」
「ナマエが見ている。腕を回せ」
遠くで確かにナマエはこちらを見ていた。仕方なく、レイはシュウの腰に腕を回した。レイの肩にはシュウの腕が回されている。
「……君は、もっとずっと後になっても、俺と居る未来を想定しているんだな」
「なっ!別に、そういうわけじゃないですけど!」
「感慨深いよ。これもスコッチの…スコッチと彼の妹のお陰かな?」
「調子に乗るなって言ってるだろ!」
「だが君があんなに噛みついてきたのも彼のせいなんだからこれで差し引きゼロというものだな」
「話聞いてます!?」
ちゅっと額に唇が寄せられてきた辺りでレイは恋人ごっこに耐えられず体を離したが、近づいてきたナマエはそれをただの照れ隠しだと受けとったようだった。