その日の放課後はなんだかとっても眠くて、特に寝不足とかではないのに半分ウトウトしながら清春くんの補習へむかった。



「オイ、ブチャ!遅えよっ!」

「ごめんなさい、なんだか眠くて…」

「眠ィ?ンじゃ今日の補習はやめダナ!」



冗談じゃない!せっかくこうやって自主的に補習に出てくれるようになったのに。

しっかりしなさい、悠里!



「だ、大丈夫よ、さぁ補習始めましょ!」

「ウゲ、まじかよー」



そういって始めたのはいいものの…。




「ぅおーい、ブチャ!聞いてンのかよオマエ。」

「ん……、あ…なんだっけ?」



睡魔にはなかなか勝てなくてどうしてもウトウトしてしまっていた。


「大丈夫かよホントに。もう今日はやめにしたほうがいいんじゃネ?」

「…そ、それは…だ、ダメ…」


必死に清春くんを止めようとするも、瞼は意志と関係なしに降りてきて。



「チッ、ちょーっと入れすぎたか。」



もう清春くんが何を言っているのかも聞き取れない。


「仕方ねぇナ。毛布とってきてやっから待ってろヨ。」


立ち上がる清春くんがうっすら視界にはいって、でももう睡魔は限界で。



(ガシッ)


「わ、なんだよ、起きてン…」

「行っちゃ…嫌だよ………清春く、ん」

「………っ、」




「睡眠薬に簡単に引っ掛かるオマエが悪ィんだよ。」



(ちゅ)





なにか暖かくてやわらかいものが触れたのと、誰かが走っていった気がするけど、もう確かめることもできない私は深い眠りに落ちていった。





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