「ねぇ悠里ちゃん、今日は何の日だ?」
いつも以上にニコニコな悟郎くんからの質問。…何の日?
「えぇっと、」
(GWは昨日でおわったし、)
(清春くんの誕生日はたしか9日)
(記念日でもないわよね?)
うぅんと考えてみても今日なにがあるかなんて心当たりがない。忘れてるだけなのかもしれないけれど。自分の記憶力の悪さを呪いながら悟郎くんの方をみれば、案の定少し膨れていて。
「ほんっと悠里ちゃんはポペラわかりやすいよね!」
「わかりやすいって?」
「何の日かわからないんでしょ、顔に全部でてるもん。」
…バレてる。
悟郎くんがあんなに嬉しそうに聞いてきたというのに今日が何の日かもわからないだなんて。
やっぱり怒っちゃうわよね、愛想尽かしちゃうかもしれない。
「ほら、また顔にでてる。」
その言葉が聞こえてきたと同時に頬に悟郎くんの手が添えられた。そしてびょーんっと両側に引っ張られる。
「ほほーふんっ、ひはひっ、」
「そんな泣きそうな顔してるから。」
「へ?」
引っ張られていた頬が放されたと思ったらそのまま両手で挟まれた。
「僕はそんなことで悠里ちゃんに愛想尽かしたりしないよ。」
「悟郎くん、」
ね?とニッコリ微笑んでおでこにちゅっとキスを落とされた。
「悟郎くん、結局何だったの?」
「えー?まだわかんない?」
「ごめんなさい。何かの記念日?」
「記念日って言えば記念日。」
記念日なんだ、それじゃ何かを聞かせてもらってお祝いしなくちゃならない。
教えてほしい、と言えば「じゃあ何かお祝いしてよねっ」と悪戯な笑顔で言った。
「もちろん!祝うわ!」
「やったね!」
「それで、何の記念日?」
「えっとね、今日は…」
A.ゴロー(5/6)の日!
(じゃあお祝いもらうねーっ!)(ちょっ、待っ!)
#シュール
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