(名前変換なしの悠里固定)
2月26日、それはオレ様の愛しィ〜のオモチャである、かぁわいい悠里の生まれた日。
モチロンとびっきりのプレゼントも用意してるし、誕生日特製のサプラ〜イズな悪戯も用意してる。
抜かりはなかったはずだったンダ。
「ねぇ、清春くん。」
「んァ?どーした?」
「あの、私の誕生日お祝いしてくれるのかしら?」
「ったりめーダロ。今更なんだヨ。」
「じゃあ前の日は泊まっていくつもりなのよね…?」
「オゥ!もっちろん!たーっぷりかわいがってやんぜェ?」
特に気にとめなかった悠里の質問。次に悠里が何を言いだすかなんて考えもしなかった。
「私その日…宿直になっちゃった…。」
「………ハァ?」
宿直?シュクチョクゥ!?
― ― ― ― ― ―
「オーイゆーりィ〜、ホントーに行くんかヨ。」
誕生日前日の朝。悠里が学校に行く前に家に押し掛けて、出掛けさせねェように悠里の前に立ちふさがる。
「おはよう、清春くん。」
「オー。」
「ふぅ…やっぱりまだ納得してくれてなかったのね…。」
「納得するわけねぇーダロ!誕生日なのに宿直なんか必要ネェ!」
「そんなこと言ったって…順番だもの。」
「T6のやつらに変わってもらえ。」
「先生方だって忙しいのにそんなこと言えないわ…。」
ど〜んなにとめようとしたってコイツの仕事熱心な信念は曲がりはしない。まったくめんどくせェ手のかかるオモチャだぜ。
「あーのナァ、オレ様はお前の生まれた日をイチバンに祝いたいンだっつぅの。」
悠里の耳元で囁く。
「…で、でも…引き受けちゃったし…」
揺らぎはじめた悠里は声が小さくなる。もう少しか?
「日付が変わるまでお前をおもいっきり愛してやっからヨ。オレの傍に居ろよ、ナ?」
「!」
さっきより甘く囁けば真っ赤になる悠里。かわいいやつ。はやく思い直しちまえ。
「…そりゃあ…私だって、清春くんと居たいけど…」
小さく呟いた言葉をオレ様が聞き逃すハズもなく、急いでケータイを取り出す。
「清春くん?誰に電話…」
「オイ、ホストォ!お前今日、悠里の代わりに宿直シロ。あと悠里は今日休みダ。」
電話の相手はあのホスト。電話の向こうも隣のコイツもうるせぇけど気にせずに電話を切る。
「ちょっと!休みってどういうこと清春くん!」
「そーゆーことォ!」
暴れる悠里を担いで家ン中へ入る。邪魔が入ンねぇようにカギも閉めねェとな。
ベッドに降ろされた悠里は不満げに何か言いたそうだケド、これから誕生日サプライズパーティーの始まりダ!
「清春くん…なんだか楽しそうね?」
「シシシッ、この年の悠里を可愛がれンのは今日しかねぇしナァ。覚悟しとけヨ?」
そう言うと悠里は半ば諦めたようにため息をついた。けーど、その顔が嬉しそうだったのをオレ様は見逃さなかった。
日付が変わったらオレがイチバンにお前に言ってやる。
『ハッピーバースデー、悠里。』
『悠里先生生誕祭』様へ提出
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