ポカポカと気持ちいいお日さまの光が射し込んでて、ちょうどその暖かい気温が味わえるリビングの一角。
そこで少し前から猫のように体を丸めて寝息をたてているのはかつて聖帝の小悪魔と呼ばれていた男。
「こうやって静かに寝ていると小悪魔だなんて、まったく見えないんだけどね。」
その横で、ふふっと笑いながら悠里は手元に当たる天然のパーマを撫でる。
あの頃は思いもしなかった。
まさか清春くんが、私の一生のパートナーになるだなんて。
「仙道、悠里か…。」
最近変わった自分の名字。呟いてみるとまだ少し照れくさい。
幸せってこういうことをいうのか、と頬が緩むのを感じながら悠里は陽気に誘われてうとうとし始めた。
今日はもうやらなければいけないことを全部済ませたし、夕食までまだ時間がある。
少し寝てしまおうか。
「清春くん、腕かしてね。」
そう言いながら清春の腕に自分の頭をのっけて横に転ぶ。
「ん………」
起こさないように気を付けながら寝返りをうって清春のほうに顔を向ければ、枕にしていない反対の腕が腰に回ってきてぎゅうっと抱き締められる。
「清春くん?起きちゃった?」
首をあげて顔をのぞきこむけど目は閉じているし返事もない。
抱き枕と間違えているの?
「んぅ…」
それにしてもかわいい寝顔。
「私、抱き枕じゃないのよ。」
そう言ってみても腰に回っている腕は解かない。むしろだんだん強くなっている気もする。
「…悠…里、」
途端に寝言で呼ばれた自分の名前にドキッとしながらも、心が満たされる。
抱き枕じゃなくって、ちゃんと私だってわかってくれてるのかしら?
「好きよ、清春くん。おやすみ。」
いつもは恥ずかしくてとてもできない自分からのキスを清春の首に落として目を閉じた。
目が覚めた清春が、寝ている悠里をみてほほ笑みながら悪戯を考えるまであと1時間。
#清春で結婚後をどんどん書きたいな
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