ずっとあなたを見ていた。

最初は、純粋に憧れだったんだ。

次第に、憧れなんて感情はなにか別の感情に侵蝕され、半分以上がソレに変化した。変化していた。




いつも自信に満ちた声が、

「なあ樺地!」

少し不安に濡れた声が、

「そうだろ…樺地…?」

嬉しさに染まった声が、

「いいぞ樺地!!」

総てを満たし、総ての感情を掴んで離さなかった。



いつの事だろうか、

彼に総てを捧げると誓ったのは。


いつからだろうか、

彼に「  」と伝えたいと思ったのは。



いつだっただろうか、

彼を見守ると決めたのは。


「なあ、樺地?俺、忍足と付き合うことになった」



そう言われたあの日に仕舞った言葉。


自分には言う権利も勇気も無い。





 ◆ ◇ ◆


「樺地、誕生日おめでとう!いつも世話になってるぜ…?これからも、な?」






だから自分はこの言葉に総てを乗せて。




「ウス!」







ことのは
1/3#樺地誕

(二文字に乗せた沢山の思い)
(あなたに届くまで何度でも)

top


コメント
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -