第七話
「なんで俺がそないな事言われなあかんの!?
なんでたいして努力もせん奴らに、
俺の事なんも知らん奴らに、俺の努力を踏みにじられなあかんの!?」


っ、もう、嫌やぁ


泣き崩れる白石を目にしてしまうと、
やはり、私との違いが目に付く。

私には本音を言える相手なんかいなかった。
泣き崩れるなんて真似許されなかった。
誰も私なんかミテクレナカッタ。


思考が、うまくまとまらない。
私と俺の境界線がわからなくなる。


やめろ、今は俺が生きているんだ!


溢れだす感情を理性でなんとか押し殺す。
こんな事、俺になってからはじめてだった。


混乱はするが、今はそれどころではない。


俺は白石を抱きしめた。






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