第八話
本入部から2,3週間たった頃からやっとラリーをさせてもらえるようになった。
その頃からほかの1年生とも交流ができ始めた。
俺はあからさまに未来のレギュラーに近寄りすぎないように、細心の注意を払いう。
金色は外見ではわからないが、かなりの頭脳の持ち主であるし、
一氏も洞察力に長けているのでボロが出やすい。
白石だってそうだ。
あいつはきっと俺にとって一番厄介なタイプだ。
あいつは優しいやつだ。それ故にダチのために全力になるのだろう。
まったく持って迷惑極まりない。
俺にとって自分以外の人間は所詮他人、どれだけ仲良く見せようとも上辺だけだ。
今までもそう生きてきたし、これからも変わることはない。
………そういえば、少し前から白石が包帯を左腕に巻き始めた。
別に気にはしていないが何度見ても厨二病患者にしか見えない。
そして最も不思議なのがそれを誰も突っ込まないと言うことである。
…………まあ、いいか。
この学校が可笑しいのは今に始まったことではないし。
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