私名字名前はあの不破雷蔵くんとつつつ、つ、付き合うことになりました。
とっても嬉しいよ…!
だって不破くん優しくて可愛いくて癒し系だし!
悩み癖の彼を私が支えてあげなくちゃって、今では息込んでるぐらいだもんね。

け、けどさ…。


「ねぇ名前」

『な、何…不破くん?』


放課後二人で帰り途中(実は奇跡的に帰る方向が同じなのです!)、後ろに黒いオーラを発しながらにこにこ笑う不破くん。
繋いでた手をぎゅっと握られたかと思えば、気付けば視界が真っ白に。
わ、なんだか落ち着くにおいがするー…。
ん?…あれっ何これ!
私抱きしめられてるの?!

は、恥ずかしっ…!

ちょ、ふっ不破くん!
ここでこれはちょっと//
周りの目が気になって辺りを見渡したかったのに、不破くんの手が私の顔を押さえる(近いって!)


「その不破くんって、いつになったら雷蔵になるの?」

『へ、』

「僕たち恋人なんだからさ…」


不破くんは照れながら私の顔を見た。
ドキドキドキドキ。
こ、こんな間近で不破くんの顔が見れるのはこれで二度目。
かっこいいなぁ…///
そんなふうに言われたら、誰だって断れませんて。

よ、よし!


『ら…いぞ、』

「ふふっなぁに?」

『くん……』

「………。」

『……………。』

「………………。」

『………………ぇ、と』

「くんはいらない」

『ヒィッすいませんすいません!』


せ、せっかくいつもの穏やかな不破くんになったのにいいい!
また私が不破くんって呼んだら一気に後ろの黒いなんか出てきたよ!
って、あ。
不破くんじゃなくて…ら、雷蔵……く…だ、だめ!

私は昔から男の子の名前はくん付けで読んでいるのです。
つまりいきなり変えろと言われても早々変えれるわけがなくってね!


ギュッ


ん?!

雷蔵くんにより一層強い力で抱きしめられる。
あのっあのおおこれ以上は私の心臓が持ちませんからね、頼むから離してください!
ほらほら!あのおばさん達私たちのこと見てクスクス笑ってるよ!
み、見せ物じゃないからほんとっ。


「ら い ぞ う。ほら言ってみて?」

『(わあああみ、耳元で言わないでー!//)ら、ららららいぞう……く、ん』

「はぁ…」

『ごっ、ごめんね…!私今まで男の子の名前ってくん付けだったからなかなか慣れなくて…』

「! そ、っか」


あれ?
雷蔵くんを見上げればなんだか嬉しそう。
どうしたんだろ…?


『ら、雷蔵く…ん?』

「初めてってことなんだよね?」

『なにが?』

「男の子の名前を呼び捨てにするの」

『? うん…?』

「ふふっ」


よしよしと私の頭を雷蔵くんの暖かい手が撫でてくれる。
ん、なんか気持ちいいなー。
何だかよくわからないけど、雷蔵くんが嬉しそうだから私も嬉しいや!
「早く雷蔵で慣れてね」ってウインクされたので、できるだけ頑張りたい。
それにしても…夕焼けに照らされた雷蔵くんはとってもかっこいいです…//


っていうか!
私なんか大事なこと忘れてる気がするんだよね………あ。

私は目の前にある雷蔵…くんのシャツをキュッと掴んだ。
あ、雷蔵くんちょっと驚いてる。


『私、雷蔵くんに…ちゃんと好きって言われてない…』

「あれ…!そうだっけ?」

『そっそうだよー!……なんだか私の一方通行みたい』

「うん、名前の一方通行だね」

『へ?!?』

「ふふふ、








(僕は君しかずっと見てなかったんだもん)
(むしろ今でも僕の一方通行なんじゃないかって思ってるからね)
(早くもっと僕を好きになって)



110512

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最近ちょっとスランプってます