雨上がりの夕方
ひとの中身はどうやって作られる
内臓の話ではなく
これはほんとうに知りたいこと
誰もがことばを発するけれど
ふさがれた瞳で喋るからそこに光りはなくて
本棚でほこりをかぶった詩集をひらいても
ついにわからなくなった
あなたの音楽だけが真実を言っているね
覚えていなければ今日という日も存在しない
なんてことを考えていた
雨上がりの夕日はピンク色をしていて
遠く離れたあなたの
家の灯りを頭に映す
抱えられなくても、捨てることはしたくなかった
濡れた窓を少し開けた
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