綺麗な春
窓から見えた飛行機雲がたましいに思えた
まっすぐと天に昇ってゆくかのようで
桜も咲いていた
綺麗な春だった
まぶたを閉じたのに涙が流れた
次から次へと流れた
完全に閉じることはできないのだと知った
嗚咽をこらえて
内臓のすべてがふるえた
生きているときには気づかないことが
死んでわかるなんてあんまりだ
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