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キスの日お遊びSS


「ね、今日がなんの日か知ってる?」

「………さぁ」

「教えてあげようか?」

「いや、いらない」



何やら満面の笑みで近寄ってくるヤマト。
こういう時のヤマトには決して近付いてはいけない、面倒くさい事が起きる。

近寄ってくる相手に合わせて後ろに下がる。



「そんなこと言わずにさ…ね?」

「!」

「「捕まえた」」

「チャクラの無駄遣い…」



背中側から腕が回ってきて身動きが封じられた。
誰かと思えば木分身で作ったもう一人のヤマト。
声が見事にハマり、ますます嫌な予感がする。



「今日は非番だからいいの。で、今日はね…」

「はぁ…なに」

「キスの日、なんだよ」

「………で?」

「え?」

「だからなに、キスの日だからなにかあるわけ?」

「クールだなぁ、君は。キスの日なんだからボクといっぱいキスしようよ?ね?」

「いや、キスの日だからってなんでヤマトとキスしなくちゃいけないわけ」

「そりゃあ、ボクが君を好きだからに決まってるじゃないか」



…これは告白されている?
私は今、告白されているのか?



「…帰る」

「今からキスするのに?」

「彼氏でもない人間とするわけないっての」

「じゃあ今から彼氏。ボクは今から君の彼氏で、君はボクの彼女。これで問題なしだね」

「は?意味が……ンンンっ!」



5歳児か、この男は?
頭がイカれているのか?

あまりに意味不明な言動に罵声でも飛ばしてやろうと考えていたら、目の前にはヤマトのドアップ。

あっという間に唇を重ねられていた。

重ねられていた、なんてもんじゃない。
グッと顎を掴まれ、舌を捻じ込まれ、口腔内を余すところ無く犯される。



「っは…君の唇は柔らかいね。ボク、ますます好きになっちゃった」

「………このっ、変態黒猫め!!死ねっ!!!」




おしまい。
20200523




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