俺の声を聞け4
今日はオレの大好きな声優、まゆちゃんの萌え萌えCD発売日。
まゆちゃんが彼女になってお泊まりして一緒にイチャイチャしながらお寝んねするという夢のような添い寝CD…しかもR18なんてそんなオレは今日死ぬかもしれない本望です。
お店のCD売り場の新作コーナー、イメージキャラクターのふわふわなおにゃの子が描かれたジャケット。
オレは今夜このおにゃのこと…はぁはぁ…!
「あっ、あったーモリカナのCD!」
「ちょっお前声おさえろしw」
オレがまゆちゃんとのにゃんにゃんに胸を膨らませていると、女の子二人がやたら興奮して隣に割り込んで来た。
モリカナ…金森…まさか…。
チラリと隣のジャケットを見ると、切れ長のイケメンが描かれていて、声優の名前にはあの同居人もとい恋敵(あいつは仕事だけど、いや例え仕事だってまゆちゃんとあんな事したのは許されん!)のにっくきにっくきにっくきイケメンが…!
ちくしょうどこまでもオレとまゆちゃんの邪魔をしやがってイケメン爆発しろ!
しかもまゆちゃんの隣に居座るとは言語道断ぐぬぅぅぅー!
いや今はこんなヤツに構っている暇はないのだ!
一刻も早く、一刻も早くまゆちゃんとの逢瀬をー…!
−えへへ、エプロン、新婚さんみたいでいいなって。どう…かな?−
−はい、あーん…おいし?えへへ、うれしい−
−あ、あのね、わたしの事も、美味しく食べて欲しいなぁ、なんて…ぁっ−
−ん、はぁ…ぁ、ご主人さま、らいしゅきぃ…−
ブツ−
結論。まゆちゃんは俺の嫁。
俺は散々シゴきまくったまま、シーツの上に倒れ込んだ。
あぁ、もうこのまま寝落ちしてまゆちゃんとのラブラブライフを夢見たい…。
のは山々なんだけども…山々なんだけども…。
なんだかまだまだ身体が熱いと申しましょうか…。
いやだってまゆちゃんの声が天使過ぎて。
「はぁ?一人じゃ寝られない?」
同居人もとい恋敵な声優イケメンのお言葉に、思わずムッと眉が寄る。
アホか誰がそんな事言うか。
いや、今まで一緒に盛り上がってたまゆちゃんが居ないというのはとても寂しいけれども…いいんだい俺の心の中に居るんだい!
「仕方ないな…ほら、一緒に寝てやるから」
ギシリとベッドの軋む音がして、慌てて目をぎゅっと瞑って縮こまる。
なんで俺がお願いしたみたいになってんだ別に頼んでねーよバーカバーカ!
「お前、なんでそんな逃げ腰なの?」
衣擦れの音がして、さっきより近い位置から声がして、うぉおお止めろそのイケメンボイス腹に来るんだよ助けてまゆちゃん…!
「ほら、手ぇ退けろって。今さら恥じらうような関係でも無いだろ?あんな事こんな事も」
お前のやらしぃ身体、ぜぇんぶ知ってるんだから
吐息混じりの耳元エロボイスに、縮こまった身体が不覚にもフルリ震えてしまった。
ちくしょうイケメン爆発しろ!
「あ?…………お前……」
少しの沈黙に、何かと思って薄く目を開けたその時。
小さく吐かれたイケメンボイスはなんだかとても不穏な空気。
「…なんだよこの痕」
え?痕?
「…やっぱり放し飼いは駄目だな?誰に付けさせたんだこんなやらしい痕」
あ、痕って、痕って…!
つつつ付けたとしたらお前しかいねーだろうがこの変態!バカ!爆発しろ!
「上書き、しないとなぁ?」
ヂュゥッと音がして、オレの身体がビクンと跳ねた。
「…ふは、冗談だよ冗談。昨日お前が寝てる時にオレが付けたんだ」
やっぱお前じゃねーか!
痕付けんなよバーカバーカ!
「でももう消えかけてたから…駄目だな。もっといっぱい付けとかないと」
いやいやアホか付けるなバカ変態イケメン!
ギシ…ッ、ちゅっ…ヂュ…チュプ…
ちょっ、衣擦れの音とか息遣いとか耳元エロス!
死ぬ!爆発する!
「お前はオレのもんだって…ン…、ちゅっ、徹底的に主張しとかなきゃな?」
ジュプ…グチュ、クチュ…はっ、あま…っ
水音耳レイプと興奮したイケメンボイスにオレの下腹がぎゅんぎゅんです身体はとっくにビクンビクンですァァァァイケメン爆発しろ!
「ンったまんね…」
「っぁ…っ」
ァァァァ変な声でたァァァァもうお婿に行けないまゆちゃんゴメンよイケメン爆発しろォォォ!
「ん、濡れてる…そんなに感じた?オレのキスだけで?ははっヤッベ、」
まゆちゃんの声でナニしてた時のままズリ下げられたパンツの中に熱い手が絡んで、グチュグチュって水音がする中で興奮気味に「スゲェ犯してぇ」なんて、あまりの耳レイプにオレ涙目。
助けてまゆちゃんオレはこのエロエロボイスに犯されそうです。
ギシッ…グチュッグチュッ
その水音がオレのジュニアからしてるなんて信じないんだからね。
はぁ、すんすんちゅっヂュッ、レロォ…お前ほんと、甘い…ん…ちゅっ
「ぁ、やら、ゃ…っ」
なんて声がオレの口からしてるなんて信じないんだからねぇぇ。
「っはぁ、なぁ、どうせ寝られないなら寝られなくなる事、してもいいよな?」
ギシギシとベッドの軋む音がして、まゆちゃんの声でナニしてた時ズリ下げたままのパンツの下のアソコに熱い指を押し付けて、クニクニしてる中で吐息混じりに「孕ませろよ」なんて。
あまりの怒りに思わずブルブルと身体が震えてしまうというものだ。怒り。そうあくまで怒りで。
なんかさっきから歯が噛み合わなくてワナワナしてるのもあくまで怒りで。
あれだ、ここは一発、バシッと言ってやらねばなるまい。
ふざけるなイケメン爆発しろ、と…!
「欲しいだろ?オレの熱いの…」
奥に、たっぷり、とか、ふ、ふ、ふ、
「ふぁぁぁい……」
もうオレ涙目。
「…へぇー、かな、オレの熱いの欲しいんだ?」
今までと打って変わって、笑いを含んだその声にオレはパチリと目を開けた。
え。
シーツに埋めてた顔を横にずらすと、え。
オレの部屋のドアにもたれてニヤニヤ笑うイケメンが、え。
顔を反対に向ければ、未だにイケメンのR指定添い寝CDを再生し続けるオレの相棒(ノートパソコン)が、え。
−お前濡れすぎだろ、ちゅっん…っ−
え。え。いやイケメンさんどこから?どこから見ていたのイケメンさん?あなた今日お仕事夜までって言ってらっしゃらなかったイケメンさん?
いやいやとりあえず、とりあえずだ!
「ちっちがっ待て違う!違うぞ今のを訳すと「ふざけんな」になるわけで決して決して肯定の「はい」が舌のもつれで「ふぁい」になったんではない訳で」
「オレの声で前と後ろ弄りながらよだれ垂らしといて今さらそこを否定されてもな」
ですよねいつから見てたにせよ現状CD垂れ流しでオレの手がパンツの中に入り込んでてアアアアオレおわた現行犯ンンン!
「違うんだ…この手が勝手にやったんだ…」
「ふっは、無意識に穴弄る位オレの声好きなんだ?」
「どっせーい!」
あまりの切り返しに枕を投げつけた。
マジイケメンナルシスト爆発しろォォォ!
「ハイハイ拗ねんな拗ねんな。いやぁ、かながCD買っちゃう位オレ大好きなんてなぁーそうかそうか」
「違ぇぇCDはただ限定クジの為に仕方なく買ってやったんだよまゆちゃんのCDだけじゃ限定クジ引けなかったんだよもうどっか行けよォォォっ!」
あんまりな展開にその辺のものを手当たり次第投げるオレ。
それをヒョイヒョイかわしてギシッとオレをベッドに縫い付けるイケメン。
ウォォォイケメン爆発しろォォォ!
「オレがどっか行ったら熱いの奥にやれないだろ」
「イラネェェェ!」
にやつくイケメンマジウゼェェェェ!
−ほら、ここ好きだろ?−
ブッ
オレの手を縫い付けながら、器用にノートパソコンを閉じるイケメン。
「かながオレの声でオナってくれんのは嬉しいけど」
「オナっ…ねぇよバーカバーカ!」
「こんな不特定多数に囁いてんのじゃなくて、生の声でイッて欲しいな」
「イッてねェェェ!」
イッてない!野郎のCDなんぞで断じてイッてないぞオレの名誉の為に…!
「あ、でも良いこと分かったな」
愉しげに言いながらオレの首筋に顔をうずめるにケメン。
嫌な予感しかしな、
ヂュゥゥッ
「い…ッ!テェェェなにすんだバーカバーカ痕付けんなっていつも言って…!」
「んー?さっき痕付けられてる時スゲェ感じてたじゃん」
顔を上げてにやつくイケメン。
待てお前どっから。
「ちなみに、かながオレのCD流し始めた所から見てたけど」
「イケメン爆発しろォォォ!」
むしろオレが爆発しろォォォ!
「前から思ってたけどさ、かなって耳敏感だよな」
「は」
「で、オレの声大好きだよな。見ててスゲェよく分かった」
「ハァァァ?」
ざけんなオレのお耳の恋人はまゆちゃんだけだバーカバーカ!
と言ってやりたいのにイケメンの顔が近すぎて叫んだらチューしちゃいそうで出来ない。
だってお口の恋人もまゆちゃんだけだもの。
「だからこの敏感な耳はオレの声が吹き込まれたら抗えないの」
だろ?と耳に口を付けて言われたってゾクゾクなんてしないんぁからねぇぇぇ。
「オレも、かなに褒められんの大好きだから」
かなに求められたら抗えないの、なんて、バカじゃないのかオレがお前に求める事なんぞ何一つ、
「かな、ン、ふぅ、なにが、はっ、欲しい?」
舌で耳舐めまわしながら言われひゃって何ひとひゅ、
グチュぶちゅグチ、ぬち、は…っかな、すっげビクンビクンして、ぷちゅ、かわい、かな、かな、気持ち?ンっちゅぷッ
「ひ、ひもちぃぃぃ…っ」
イケメンの頭抱きかかえて太腿にナニ押しつけてアヘアヘ言ってるとかそんなの嘘だからねまゆちゃぁぁん!
[*前] | [次#]