透明人間


「じゃーん! ここに飲んだら透明になれる薬があります!」
「まじかよ!」

 化学室からアホな会話が聞こえてきた。ドアの窓から覗いてみたら、案の定の二人。いつも怪しい実験をしてる変人の春日井と、童貞の健太。なんで童貞って知ってんのかと言うと、文化祭の時に本人が暴露したから。みんなの前で。
 そうあれは文化祭当日、接客組がメイド服に袖を通していた時の事。スカートから覗くオレの足がドストライクだったらしい童貞の健太が、「オレの初めて貰ってください!」と手を差し出しながら頭を下げてきたのだ。もうちょー面白かった。だから出された手を取って、足をくねらせて、口元に拳をあてて、サービスで語尾にハートマークもつけて、「処女だったらもらってあげる」って言ってあげた。したら「いらんわ!」って握った手を振りほどかれた。もうちょー面白かった。
 なんて思い出し笑いをしている間も、化学室ではアホ二人によるアホ談義が続けられている。

「え、じゃあこれ飲んだらその、オレがその、エッチな事しても気付かれないって事か」

 さすが健太。発想がもう童貞のそれ。ぶれない。
「それをぜひ健太くんに実証して頂きたいなと」
「いやまだ試してないんかーい!」
「でも興味あるっしょ?」
「うん」

 にやにやする春日井に力強く頷く健太。いや透明になるとかエロ本かAVの中の話でしょ。なるわけないでしょ現実に。

「効果出てないって分かったらすぐに退散してくればいいし」
「確かに!」
「大好きな高杉くんを手込めにするチャンスだぞ!」

 ターゲットオレなの?!

「よし飲もう!」

 飲んじゃうの?!
 変な笑いが出そうになるのを何とかこらえたオレ偉い。いやしかしそうかぁ。オレのこと襲いに来ちゃうのかぁ。ふふふ。じゃあ襲いやすいように、一人になっててあげよっかな!



 という訳で誰もいない教室に戻ってきた。戻る途中で健太から、高杉くんどこにいますか。と改まったメッセージが来たから、教室にいますよ。と返しておいた。ふふふ、これは襲いに来ちゃう感じですかね。
 自分の席でスマホを弄ってにやにやしてると、抜き足差し足で教室へ向かってくる健太の姿。廊下側に窓あるからめっちゃ見えてるけど。そしてオレが気を利かせて開けておいた扉からそろっと顔を覗かせて。

「高杉ー…?」

 え声かけてどうするの馬鹿なの。いやあれか、薬飲むの止めたのか。と思ったけど慌てて口を塞いだからただの馬鹿の方だね。知ってた。
 反射的に健太の方を振り向いてしまったので、声が聞こえた気がしたんだけど気のせいでした的にキョロキョロしてからスマホに目を落とした。オレの挙動で薬が効いていると判断したらしい健太くん。今度はちゃんとお口にチャックをしてオレの前で手をヒラヒラさせている。もちろんガン無視して適当にネットを開いて頭に入らない文字を追う。それで透明になったと確信したのか、今度はオレの耳元に顔を寄せてふぅっと息を吹き掛けてきた。これは普通に反応する。パッと耳を押さえてガタリと椅子を鳴らしたオレにくふふと含み笑いする健太。それと目を合わせないよう視線を泳がせ、立ち上がって何かを掴むように手を伸ばしてみた。当然避けられてオレの手は空振り。気のせいかという素振りで椅子に座ろうとした所で健太がまた仕掛けてきた。正面からオレに抱きついて尻をギュムと掴んできたのだ。おお大胆。でも前からって。それだとオレも触りたい放題なんだけど、ふふふ。いいのかなぁ?
 尻から太股に手を滑らせて痴漢行為をする健太。その腰に腕を回して椅子に座り込めば、健太はオレの膝の上に股がる事になる。はいこれはもう完全に対面座位ですね。お馬鹿な健太もさすがに焦って立ち上がろうとするけども逃がす訳がない。

「んーなんだろ何かあるー」

 とぼけながらも健太の背中に手を回す。

「何かあったかい……ぁは、見えないけど人だったりしてー」

 オレの言葉に息を飲んだ健太は、ぜったいに声を出しちゃ不味いというように口を手で覆った。そういう事されると逆に声出させたくなっちゃうよね。

「んー何だろうなー」
「ふっン……ッ」

 健太をぎゅっと抱き締めて耳元で囁いてやる。早速いい声が出たのでさっきのお返しにふぅって息を吹き込んでやった。そしたらビクンッてオレの膝の上で縮こまるもんだから、加虐心がむくむくする。
 背中に回していた両手を下げて尻たぶを左右にグッと割り開く。そして「うーん何かなぁー?」とうそぶきながら膝をズンズン突き上げる。はいこれはもう完全に疑似セックスです。

「ふっぅっンッンッ」

 唇を噛んで膝を止めようと手を突っ張ってる健太がガチで騎乗位すぎてもう完全に疑似セックスです。あと透明だから平気と思ってんのか声は抑えてても表情がヤってる時のそれなんですが、コイツこんなんでオレのこと襲おうとしてたの? 膝で突き上げられただけでキュンキュンするくせにオレに挿れたくて抵抗してでも感じすぎてぜんぜん抵抗出来てないとか何それヤバい興奮する。

「うーん人っぽいんだけどなぁー。あ、ほらこれズボンだよねぇ?」

 ニヤニヤしながらスラックス越しにお尻を上下に撫でさすり偶然を装ってウエストの隙間から中に手を滑らせて生尻の割れ目に指を這わせて穴をトントン叩いてみた。

「ふぉっ……ッ……ッ!」

 瞬間、健太の足がぎゅうっと縮こまって大きく喘いですぐに手で口をパンッて塞いだけど興奮しすぎて真っ赤な顔でフーフー言ってる。ちなみにこの間ずっと膝の突き上げは続けていて突き上げに合わせて穴をトントンしています。穴はキュンキュンヒクついてオレの指の腹に吸い付いています。健太くんはビクビク震えながらオレにしがみついています。オレの耳もとで欲情してフーフー言っています。正直もう限界ですよし犯そう。正当防衛だからいいよね!



「ぁっぁっぁっぁっ!」

 という訳で絶賛光速指マン中です。

「んー何も見えないんだけどなぁー」

 机の上に仰向けでM字開脚してる健太をニヤニヤしながら絶賛光速指マン中です。

「あ、もしかして幽霊とか?」
「ひぁっ、ちが、ぉっぉっぉっぉっ!」

 さっきまでは頑張って抑えてた声も今では突くたび強請るように喘いでくれてオレますます張り切っちゃう。
 見よこの速さ! あと抜く時に前立腺をゴリュってする的確な指の角度! なんて言ってたら健太の身体がビクビクしてきた。え、イクの?

「ぁっやっんぉ……ッ! ぉ……ッ! ぁへ……ぁひ……っ」

 ドチュドチュしてた三本の指をズルゥッと引き抜くと同時、ビックンビックン痙攣してアへる健太。ちんこからはトロトロした精液が流れてる。え、ケツだけでイくとかもうメスじゃん。そんなんでどうやってオレのこと襲おうとしてたの? 襲い受けだったの?

「んんーこれ精液だよねぇ。おまんこ気持ち良かったのかなー?」

 健太の腹に垂れたそれをネチョッと塗り広げる。

「はふ、ちが……ぁ、オレが、挿れるのにぃ……」

 なんとまだオレを襲う気だったらしい健太。ケツでこんだけ感じといてタチのつもりとか何それ犯したすぎて興奮する。おまんこ見えないふりして「どこかなぁ〜」なんて言いながら太ももとかお尻とか金玉とかにちんこヌリヌリして健太が自分でちんこにおまんこ擦り付けてくるまで焦らそうと思ってたけどもう無理犯そう。カチャカチャとベルトを外していると、何をされるか気が付いたらしい健太が「だめぇ」って言いながらM字の足を大きく開いて腰を浮かせてお尻おまんこ上下させてオレのちんこを強請ってきた。なにこのド淫乱。見られてないと思うと人って欲望に忠実になるんだね。期待して涎垂らしたメス顔からヒクつく穴まで全部まる見えなおかげでオレの息子も欲望の塊になってるから責任取ってもらおうね。

「はぁ……っ確かこの辺、だったよねぇ……っ」

 ぬぷぷぷぅぅぅ……ッ

「ぁひッ! ふぉっぉぉぉ……ッ」

 指マンでイッたばかりのお尻おまんこにビキビキのちんこを押し込むと、健太は身体を仰け反らせてつま先を丸めて絶頂した。え? また? 挿れただけで?

「ぁはっ、しゅご、しゅごぉ……」

 目をハートにして涎どころか舌まで垂らすアへアへ健太。いや挿れただけでこれってどうなの。中に出したら孕んじゃうんじゃないのこれ。なんて馬鹿な考えが頭をよぎって頭とアソコが沸騰する。

「ハッ、凄い声したけどまさかへばってないよね? これからだもんねッ?!」
「あっひァっぉッぉッしゅご、しゅごぉ……ッ」

 絶頂の余韻にヒクつく内壁をカリでゾリゾリ掻きながらズルッと先端まで引き抜いて亀頭と血管バキバキな竿で全体をゴリゴリ押し潰しながら奥まで一気に貫いて尻たぶをパンと鳴らしてピストンする。そのたび健太の先っぽからトロリと精液が吐き出される。

「ぁっ、ひっ、ハッひっ、ああぁあらめぇちんぽらめ抜いてぇぇ……ッ」

 と言いながらオレの腰に足を絡ませて引き寄せる健太。抜いて欲しくないみたいなのでストロークを短くして奥をガツガツ抉る事にする。

 パンパンパンパンドチュドチュドチュドチュ

「んひッぁっ、ぁはっ、しゅごッ奥ッぉぐむりぃぃぃ……ッ」
「ハ……ッ出る……ッ中に、全部……ッ!」

 ドチュドチュズチュゥゥゥ……ッビュクッビュルルッビュルルルゥゥゥッ

「ァはぁぁぁじゃーめんひゅごぉぉぉっ」

 健太の足を付け根からグッと引き寄せて尻たぶに腰をグリグリ押し付けて精液が限界まで上り詰めたギンギンちんこでケツの奥の奥までこじ開けて大量の種付けザーメンをメスまんこに打ち付けた。

 ドプッドプゥ……ッ

「ぉっ、ぉほ、はひっまだ出てりゅぅ……おちんぽ、おちんぽぉ…」

 仰け反って痙攣しておまんこキュンキュンさせながらオレの精液にアへアへする健太が性的過ぎる件。この顔だけで一ヶ月はオカズに困んないわ。あ、そうだ。

「はひ、何、して……」

 写真撮ってオカズにしようとスマホを構えたらさすがに健太に気付かれた。

「んー幽霊だとしたら写真に写るかなぁって思って」

 適当な返事をしたらカメラ越しの健太が目を見開いて青ざめた。写ったら不味いって思ってるんだろうけどもう手遅れだよ丸見えだよ健太くん。まぁオレは優しいから? 本当の事なんて言わないけどぉ。

 カシャッ

「ゃあぁ」

 ユサユサとちんこを出し入れしながら写真を撮る。カメラを遮ろうと突き出されていた健太の手は中の刺激でとたんに力を失って、唇を噛んで快感に堪える真っ赤な顔がバッチリ撮れた。んふふ、おかずゲット。

「残念なんも写ってないなぁ」
「ぁひっ良か、ァッあッ
「うんうん良かったねぇ」

 カシャッカシャッ

 ニヤニヤしながらうそぶけば素直に安心する健太。しかも一度緊張したのが緩んだからか、声がさっきより甘くなってる。いやさっきまでの声も普通にエロかったんだけど。それでもオレに聞かれるから少しは我慢してたらしい。今はもうちんこ大好き感がすごい。足はギュッとオレの腰に巻き付いてるしお尻はオレの動きに合わせて押し付けてくるし涎まみれのだらしない顔をさらけ出して人差し指をとろとろの口に含みながら「ちんぽぐちゅぐちゅぅ」とか「奥までぬりぬりぃ」とか言ってくるし、どこもかしこもちんこ大好きを隠そうともしない。おかげでオレのちんこがヤバい。のでスマホを投げて健太の身体をひっくり返してうつ伏せにして上から覆いかぶさってガツガツした。

「あひッ、ァッ ぁはッ ちんぽっしゅごっしゅごぉおッ
「ぁはっ、これ連続中出しなんてしたらっ、マジでっ孕むんじゃねー?! あー出る出るッ! メスまんこに……ッ大量中出し……ッ!」

 パンパンパンパンパンパンビュクビュクッビュルルゥゥゥゥゥ……ッ!

「ぁへぁあ種付けちんぽしゅごぃイイッ



 という事が昨日あった訳ですよ。流石にね、ヤリ過ぎたなと思ってるのよオレも。でも健太が悪いよね? いやごめん反省してる。だから謝ろうとこうして健太を探し回っている訳で。

「じゃーん! ここにハメただけでメス堕ち確定のスーパーちんぽになれる薬があります!」
「まじかよ!」



 やっぱり健太が悪いよね。


[*前] | [次#]


×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -