腐男子くんとお友達2
▼腐男子とお友達vol.0
オレにはお友達が一人しかいないんだぜ。
それこそ幼稚園の時はもっといたけど、その子たちはいつの間にかオレを避けるようになってた。
小学校に入ってから仲良くなった子たちも、お友達に紹介するとそっちと仲良くなって段々よそよそしくなって、最終的にオレには寄りつかなくなった。
「なんでオレっ、嫌われ、ひっく、のかなぁ」
「泣くなよウザい。あんなヤツらどうだっていいじゃん」
放課後の公園で体育座りなオレ。
に心底面倒くさそうに相槌を打つお友達の横顔。
その対応にオレの中の何かが弾けてズビズビな鼻声で叫んだ。
「なんだよっ!だいたい何でお前には友達いっぱいいるんだよぉっ!」
「当たり前だろオレはお前と違って人気者なんだよ」
「う、うぅーっ」
「なぁ、おい」
泣きじゃくるオレの顔を両手で挟んで、お友達は目を合わせて言ってくれた。
「その人気者のオレとお友達なんだからそれでいいだろ」
その言葉にボロリと涙が落ちた。
「……ふぁ」
「お前にはオレだけで十分だ」
友達のいないオレを不器用に慰めてくれたその優しさが、まだ9歳だったオレを救ってくれたんだぜ。
「だからオレのお友達は一人で十分なんだぜ」
「お前なぁ…それ賭けてもいいけど騙されてんぞ」
「ん?」
オレの話に呆れた顔をするホスト教師。
なんのお話?
END
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