桃太郎2


▼<猿篇>



「あれっ桃太郎さん?!桃太郎さぁーん!」

毎夜物欲しそうに桃太郎を見つめる犬にお預けを言いつける事に疲れた桃太郎は、犬が寝ている間にこっそり逃げ出しました。
今は一人気ままに鬼ヶ島を目指しています。

するといきなり木から猿が飛び下りて来ました。
こっわ!
余りにビックリした桃太郎はその場に尻餅をついてしまいました。

「オレ猿っていうんだ。あんた桃太郎だろ?鬼退治するってほんと?楽しそうだからオレも連れてってくんない?」

その男は、へたりこんだ桃太郎に腰をくの字に曲げて顔を近づけます。
ニコニコして妙に馴れ馴れしい感じです。

「鬼退治したいのか?」
「そぉそぉ、オレってば正義の味方だからぁー」
「…へぇ…」

軽いノリの猿に胡散臭げな目を向けた桃太郎ですが、まぁそういうならオレの代わりに鬼退治して貰おうと思って連れていく事にしました。

「でもその前に報酬が欲しいなぁー」

ニコニコとのたまう猿に、「お前が連れてけっつったんだろ」とか「正義なんじゃなかったのか」とか色々言いたい桃太郎でしたが、ぶっちゃけ一人で鬼ヶ島に行くのは怖いので飲み込みました。

「…っても宝はあげられないし…」

おじいちゃんおばあちゃんに宝を渡さなきゃいけないのでそれは報酬に出来ません。

「あっ、そうなの?まぁいいやお宝はあんたにやるよ。その代わり最初に味見させてね?」

よく分からない事を言った猿は、しゃがみ込んだままだった桃太郎に覆い被さって首筋に顔を埋めてきました。
いきなりの展開に桃太郎は頭が真っ白です。

そんな桃太郎はお構い無しに、猿は桃太郎の首筋を舐め上げて顔をしかめました。

「…犬のにおいがする…」
「は?え?」
「…むかつく」

猿は上書きするように桃太郎の身体を舐め回し、混乱する桃太郎の服を剥いてバックで犯しました。

「あーぁ最悪ー。犬に先越されるとか何?何ヤられてんのあんた。バカじゃないの?」

ズポッズポッ

「あっ、なっあっあっ」
「せっかく楽しみにしてたのにどうしてくれんの?ねぇオレのこの気持ちどうしてくれんの?」

ズチュンッバチュンッ

「あっ知らなっ、あんっそこっやめっあっあっ」
「責任取んなきゃだめだよねー。オレをガッカリさせた責任?ほらもっと声だして媚びなよ許してぇって」

ズポズポグリグリ

「はっ、ざけ、ぁあっ、」
「悪い子にはこうでーす」

ジュパンッズパンッパンッパンッ

「あっあっあっんあぁあ許してぇえええっ」
「あはっ、かっわいーぃ!じゃあ最後にご褒美、ねっ!」

ビュクッビュルルッ!

「あっや、ん…っ!」


そのあと猿は第二ラウンドに突入しようとしましたが、桃太郎を追ってきた犬に引き剥がされて出来ませんでした。

「テメェ桃太郎さんに何してんだコラァ!」
「えー犬には関係ないしぃー。ねぇモモタロー?」
「馴れ馴れしいんだよテメェはぁあ!消えろ!どっか行け!桃太郎さんのお供はオレ一人で十分だ!」
「へぇ?じゃあ勝負しようか?どっちが桃太郎を満足させられるか」
「おぅよヤってやらぁ!」
「乗せられんなバカ犬!」

猿と犬の物騒な会話に思わず突っ込む桃太郎。
三人の旅はまだまだ続きます。たぶん。



猿篇FIN


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